Full Grown

インディ・ソウル界の廃盤市場ではかなりの位置とされているグループAVERAGE GUYZ。そのリード・シンガーだったJ.REDことJESSE REDMONDだが、そのような説明も必要なくなるほど4年ほど前のセカンド・ソロは好事家以外にも多くのリスナーに好評を得た。2年ほど前にリリースされたミニ・アルバムと4曲は被るが(このパターンも前作と同様・・・)この度フル・アルバムとしては3枚目となる新作『FULL GROWN』が到着。全くと言っていいほどイメージに変化なし。期待のニュー・アルバムです。

1、2曲目はラップも交えたバウンシーなミッドで幕開け。前作でもこのタイプは収録されていたが、冒頭から続いただけにやや路線を変えたかな？と思ったが3曲目の「Super Lover」のメロウ・テイスト爆発のミッドで一安心。いやいや、一安心どころかハイライト・トラックと言っても良いほどの完璧な楽曲と、ソウル・リスナーも好むようなJ.REDのソウルフル・テナーで前作以上の出来であることをほぼ確信。続くDELAGATIONの鉄板曲「Oh,Honey」を思わせるフレーズが彩る(4)「My Bed」、アーバンの極みとも言うべきミッド(5)「In Your Dreams」と続く頃には早くも昇天気味に。昨年夏にはシングルで先行リリースされていた(6)「Fresh Air 」のキャッチーでリラックスした雰囲気もGOOD。(7)「Deep」のせつなさ全開のスロウが飛び出してからは後半に向けてエンジン全開。(8)「Notice Me」(9)「Let's Get It On」(10)「All Over U」(11)「Love Is Bigger」(この11曲目のCメロ、最高です！)、ボーナス・トラックである(12)「Making Love」まで怒涛の美ミッド〜美スロウのオンパレード。早くも2011年度No.1アルバム決定か？と色めき立つ輩も大勢出るのではないでしょうか。

昨年末にはメジャー勢の一斉リリースがあり、押し並べて内容が良く多くのリスナーにR&B絶好調の印象を与えてくれましたが、このJ.REDもそれらの好作品達に劣らない内容があります。特にCHARLIE WILSONやEL DEBARGEらベテラン勢の作品に感銘を受けたリスナーにとっては必聴と言ってもよいでしょう。
（メーカー資料より）