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ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち

J・d・ヴァンス

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784334039790
ISBN 10 : 4334039790
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ニューヨーク生まれの富豪で、貧困や労働者階級と接点がないトランプが、大統領選で庶民の心を掴んだのを不思議に思う人もいる。だが、彼は、プロの市場調査より自分の直感を信じるマーケティングの天才だ。長年にわたるテレビ出演や美人コンテスト運営で、大衆心理のデータを蓄積し、選挙前から活発にやってきたツイッターや予備選のラリーの反応から、「繁栄に取り残された白人労働者の不満と怒り」、そして「政治家への不信感」の大きさを嗅ぎつけたのだ。

トランプを冗談候補としてあざ笑っていた政治のプロたちは、彼が予備選に勝ちそうになってようやく慌てた。都市部のインテリとしか付き合いがない彼らには、地方の白人労働者の怒りや不信感が見えていなかったからだ。そんな彼らが読み始めたのが、本書『ヒルビリー・エレジー(田舎者の哀歌)』だ。(解説より)

【著者紹介】
.D.VANCE(J.D.ヴァンス)
「ラスト・ベルト(さびついた工業地帯)」と呼ばれる地域のオハイオ州ミドルタウンおよび、アパラチア山脈の町、ケンタッキー州ジャクソンで育つ。高校卒業後、海兵隊に入隊、イラクに派兵される。除隊後、オハイオ州立大学、イェール大学ロースクールを卒業。現在はシリコンバレーで投資会社の社長を務める。サンフランシスコ在住。妻と2匹の犬がいる。

関根光宏(せきねみつひろ)
翻訳家。訳書に『世界天才紀行』(早川書房)、『イージー・トゥ・リメンバー:アメリカン・ポピュラー・ソングの黄金時代』(国書刊行会)、『オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史2』(早川書房、共訳)などがある。

山田文(やまだふみ)
翻訳家。イギリスの大学・大学院で西洋社会政治思想を学んだのち、書籍翻訳に携わる。


【著者紹介】
J.D.ヴァンス : オハイオ州ミドルタウンおよび、アパラチア山脈の町、ケンタッキー州ジャクソンで育つ。高校卒業後、海兵隊に入隊、イラクに派兵される。除隊後、オハイオ州立大学、イェール大学ロースクールを卒業。現在はシリコンバレーで投資会社の社長を務める。サンフランシスコ在住

関根光宏 : 翻訳家

山田文 : 翻訳家。イギリスの大学・大学院で西洋社会政治思想を学んだのち、書籍翻訳に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ミカママ

    【原書】タイトルと装丁がツボりすぎて。いわゆるレッドネック、ホワイトトラッシュ地域&家系からの脱出劇、と言っていいのかな。彼の幼年時代の家庭にはびこる貧困、暴力、そしてドラッグ。絵に描いたようなアメリカの底辺から這い上がった(イェール大・法科大学院卒業)彼の拠り所は、育ててくれた祖母の愛情とサポート。現代のアメリカの闇を学べるとともに、子育ての指針にもなるかも。ご一読を。

  • sayan

    著者の子供時代は、クリントン政権下での福祉政策の大改革その後時代と重なる。無期限の生活保護が5年間の有期限になり、また、保護という名のもとで、高校卒業資格(GDE)教育、職業訓練の履修が保護費受給の条件と規定された。これは本書で皮肉を持って語られる「エリート」の発想で、「未来」につながる導線になっていない。著者は社会関係資本をキーとして自身の歴史から語る。それは、「自分の選択肢が意味をなさない、という思い込みをなくしたい」という筆者の吐露、そして「周りの環境(祖父母)の存在)」が語られることでも明らかだ。

  • R

    興味深い面白い一冊でした。アメリカにいる貧困白人がどのような生活史をもっているか、その中から成功を見出した著者が自らの半生を語ることで明らかにした本でした。肌の色に関わらず貧困が振り出しだと、どうしたって貧困のままになってしまう、そういう家系や家族、考え方、伝統というものが根強いというのを理解できました。著者の祖母が相当荒ぶった人だったようで、その様は漫画のキャラクタみたいだったけど、実際にそういう気質というものが根幹にあるのだろうと想像にかたくない。親しみとは言いがたいが、わずかな共感を覚える。

  • seacalf

    この自伝を手にした動機はご多分に漏れず、あの大統領を当選させたアメリカ国民の不可思議さに興味があったから。アパラチア地方と言えば、映画『歌追い人』のイメージだったが、ここで描かれているヒルビリー達の暮らしはまるで違う。貧困からくる薬物・飲酒・生活保護制度への依存、家族崩壊。痛ましい話が続く。腕っぷしが強くて気っ風の良い祖母の存在と愛情が筆者の人生とこの本の救い。米国に限らず、確実に世の中に存在する貧困層と、彼ら上手に取り入ってのしあがる指導者。他人事に出来ない多くの問題を浮き彫りにしてくれる。

  • Nobu A

    「ジェームス・デイビット・ヴァンス」と言う著者の名前に一種の電流が走った。1年半程に購入し書架に鎮座していたHONZ推薦本。積読本の中から本書を読み始めたのは著者が米国大統領選挙候補者、ドナルド・トランプの副大統領候補に選出されたから。重責の職務を全う後に執筆した所謂自慢本ではない。白人労働者階級に生まれ離婚・再婚を繰り返す母親の元で育った青年期を赤裸々に綴った自伝。困難に立ち向かう不屈の精神と自己分析に優れ社会問題に真摯に向き合う姿に畏敬の念を抱く。トランプは好きではないが、凄い参謀を見つけてきたな。

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