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ブル-タワ-

Ira Ishida

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784198619183
ISBN 10 : 4198619182
Format
Books
Release Date
September/2004
Japan

Product Description

石田衣良の新たな挑戦! 3年ぶり待望の長編は、心をゆすぶられるヒューマン・ファンタジー!!
「9・11」以降、考えることが多くなった。
この世界の強烈な非対称性、テクノロジーの寡占とメディア操作、グローバル資本主義の速度と暴力、宗教指導者の民への徹底した無関心、命の軽重の果てしない格差について、作家は自分の部屋のなかで死ぬほど考えればいい。テレビを通して得た膨大な情報の瓦礫から、一粒の結晶を救い出し原稿の隅に書きつければいい。作家にできることなど、他にはなにひとつないのだ。
今、日本の出版界は社会面的リアリズム全盛で、SFやファンタジーなど想像力に傾斜した小説は商売にならないといわれている。天邪鬼なぼくは、今こそファンタジーを始める時期だと思う。
小説は無責任だから自由だ。ただの空想だから世界を揺り動かすことがある。この物語は平凡な一人の男が、天を衝く塔を崩壊から救う。
高さ2キロメートルの塔が幾多の危機を越え、雲を分け聳え続けるのだ。『ブルータワー』へようこそ!夢みる力が決して失われる事のない世界へ。


●サイズ13×19cm 445ページ

Content Description

21世紀の新宿。瀬野周司(43歳)は、高層マンションの一室で、悪性脳腫瘍の痛みに苦しんでいた。死の宣告は、冷静に受け止めていたはずだが、ある日、激痛のなかで、意識がスリップした。そこは高さ2千メートルの塔に5層に分かれた住民が暮らす未来社会だった。22世紀中ごろに勃発した世界戦争で、人類は破滅の危機に陥っていた。ウイルス兵器の使用で、下界は黄魔に汚染されたのだという。
 そこでは、周司は、セノ・シューと呼ばれている。青の塔の特権階級で、自治組織三十人委員会メンバーの一人だ。
 青の塔は完璧なヒエラルキー社会だった。タワー上層の高度固定派と、下層の地の民解放同盟は泥沼の戦闘に突入していた。双方のテロが相次ぐなかで、シューは地の民解放同盟の指導者・ミコシバと、下界で面会する。彼女はシューを、地上の民を解放する伝説の王子だと言う。未来社会では終局が迫っていた……。
 周司の存在は世界崩壊の危機を救えるのか!?

【著者紹介】
石田衣良 : 1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール読物推理小説新人賞を受賞。2003年「4 TEEN フォーティーン」で第129回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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未来の世界が出てきて設定の意外性に惹かれ...

投稿日:2011/07/09 (土)

未来の世界が出てきて設定の意外性に惹かれる。ウイルスの知識がバックボーンにあるが、分かりやすくかみ砕いている。そしてこのウイルスの知識がクライマックスにいきてきて、心に光が射す結末が待っている。本の背表紙をみると力が湧いてくる一冊である。

Espresso-Ocean さん | 福岡県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • くろり - しろくろりちよ

    SF長編。時は、二百年後の未来。「黄魔」という致死率約9割のインフルエンザウイルスが猛威を奮う時代。人々はウイルスから身を守るため、高さ2キロの塔の中に住む。塔の中では高さが人間の価値であり権威。脳腫瘍の痛みによって現代から未来へと飛ばされた主人公はどうやってこの時代を救うのか…。たくさんの人の命が主人公に託され消えていく。背負って歩いていき、それでもだめなら倒れればいい。そんな生き方は格好いいけれど、最後に全員生きてましたってオチがアメコミ風でちょっと残念。ライブラリアン・ココの戦いには感銘。

  • KASAO

    脳腫瘍で末期宣告された男が、精神だけ200年後にタイムスリップして、改良されたインフルエンザウイルスが蔓延した世界を救う物語。ブルータワーの住む階層によって分けられる身分や、インフルエンザに関する知識など結構作りこまれていた印象。最後は絶妙なところに話を落とすし、久しぶりに気持ちの良い読書が出来た。ちょっと長いけど、人にお薦めしやすい本だと思う。

  • さこぽん

    末期がんの男がその痛みのたびに200年後の未来にタイムスリップするというSFだ。 新型インフルエンザで人類滅亡に追い込まれた世界・・・近未来に本当に起こりうるかもしれない。 高さが2kmもあるタワーに生存者たちが生活するという設定がおもしろいけど、こんな巨大な建築物を造るのは可能なのか? 余命1、2ヶ月と言われたら自分だったらどうするだろう、何か自分はできるのだろうかと考えさせられる話だった。

  • ペトロトキシン

    SFはあまり読まないけど、これは非常に読みやすい作品であった。憎むべき存在であった脳腫瘍が治ると、タイムスリップできなくなってしまう。でも、脳腫瘍は治るに越したことはない。ここのジレンマが読んでてたまらない。実際問題、普通の人間があれだけの桁数を記憶できるのかは疑問ですけど、愛があれば何でも出来るのだよ!!グワハハハと割りきる豪快さがあれば、それもOK。

  • ホレイシア

    インフルエンザ流行期に読むと幾分面白さが増すかも。読ませるんだけど、何でこう上品にまとまるかな。

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