Children Of The Otter By Vladimir Martynov: カワウソの子供たち

世界的に有名なトゥヴァのグループがジャンルを超えた新しい融合音楽を披露！

トゥヴァの喉歌ホーメイ（フーメイ）や同地の伝統楽器を操る人気グループ、フーン・フール・トゥ。ヴォーカル／イギル（二弦の擦弦楽器）奏者カイガルオール・ホバリクを中心に1992年に結成された男性４人組の彼らは、古い民謡などを研究し伝統的な楽器を使用してトゥヴァ音楽の現代化をはかることを目的としており、バンド・アンサンブルを用いてホーメイを歌った世界初のバンドと言われています。

フーン・フール・トゥは1993年にファースト・アルバム『60 Horses In My Herd』をリリースし、98年にはなんと来日公演も行っています。翌99年に発表した４枚目の『Where Young Grass Grows』ではギターを除いた非トゥヴァの楽器、シンセサイザー、ハープ、タブラなどを初導入。そのソフィスケイトされたサウンドはトゥヴァの音楽の新たな可能性を提示するものとなりました。そして2000年にはＢＢＣのライヴ・イベントに出演。翌年には初のライヴ作品をリリースし、2002年にはリミックス・アルバムも発表しました。さらに2010年には『先祖たちの呼び声』（TS-5368）という作品を弊社からリリースしています。そんな彼らはこれまでに数々のコラボレイションを果たしており、ライ・クーダーやフランク・ザッパといったロック・ミュージシャンから、弦楽四重奏のクロノス・カルテット、新潟の和太鼓グループの鼓童、ブルガリアン・ヴォイス・グループのアンジェリーテ、アイルランドの大御所バンド、ザ・チーフタンズ、同郷の女性歌手サインホまでと幅広く、著名なアーティストばかりです。

本作はそんな彼らが中心となって録音された作品で、ロシアの作曲家ウラジーミル・マルティノフがそのイニシアティヴをとっています。モスクワ生まれのマルティノフはソビエト連邦時代から活躍し、日本でもその名前はよく知られています。その彼がフーン・フール・トゥや、ロシアの室内楽集団オプス・ポストゥといったアーティストたちに向けて作曲した組曲や伝承曲などをここで演奏。クラシカルな弦楽の響きとクワイア、さらにはホーメイなどのトゥヴァの伝統音楽がミックスされた、なんとも不思議なミクスチャー・サウンドをたっぷりと披露してくれます。

クラシックにもワールドにもニューエイジにも解釈することができる、ジャンルを超えた新しい融合音楽がここに誕生しました。


（メーカーインフォメーションより）