このアーティストの初期作品群及び当時日本国内での大袈裟なまでの祭り上げ方・中期の仕事を顧みた上で、この作品に言及する限り、やや残念な仕上がりではある。 タイトルに自らの名を冠して発表されていながら、その手ごたえは過去作に遠く及ばない。 同じMUTEからリリースされたmark stewartのリーダー作や、他のアーティストの同様な作品との差は歴然と言うべきか。 とはいえ、そこはＮ・Ｄ・Ｗ時代からの残党らしく、どこかヒネクレた音響処理やキッチュなサンプリングの使用法・シニカルなユーモアセンスも光り、まだまだ才能に衰えを見せたとは断言出来まい。 今後もダニエル・ミラーにこき使われて終わるのか、はたまた生まれ変わる蝶の如く蛹の時を耐え忍んでいるのか。 次回作に期待を込めつつ星３。

若き日のMoritz Von Oswald も参加してたんだね。二つの作品の２on１で、後半部分は傑作。前半はちょっと退屈。でも、手に入るうちに聴いてほしい作品。ドイッチェ・ノイエ・ヴェレの傑作。

'83年発表｡つかみどころのないﾒﾛﾃﾞｨと首をかしげさせるｱﾚﾝｼﾞは､ﾍﾝﾃｺ･ﾃｸﾉの1等賞である｡もっと評価されるべきｱｰﾃｨｽﾄだと思う｡傑作｢ｼﾞｮﾆｰ｣収録｡

'95年発表｡小林泉美との離婚後､5歳の息子を訪ねて来日したﾎﾙｶﾞｰによる音の記録｡JRの構内音楽､歌舞伎町の騒音から｢火曜ｻｽﾍﾟﾝｽ劇場｣まで､ｳﾞｪﾝﾀﾞｰｽ｢東京画｣のような秀作ｺﾗｰｼﾞｭに｡立花ﾊｼﾞﾒ｢ﾊﾞﾝﾋﾞ｣､坂本龍一｢ｻﾝﾄﾘｰ山崎｣も素材として登場｡

たぶん藤井麻輝氏も好きだと思う。美しい機械仕掛け！