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五木寛之セレクション V 恋愛小説集

Hiroyuki Itsuki

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784487814527
ISBN 10 : 4487814529
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2024
Japan

Content Description

五木寛之の二大恋愛小説がここに甦る。

『燃える秋』
五木文学最高の恋愛小説と呼ばれる『燃える秋』。祇園祭の京都から灼熱のペルシャへ。男たちの愛のささやきに揺れるヒロイン亜希は、自らの生き方をもとめて灼熱のペルシャを彷徨う。市場の片隅で出会う老女と幼女が、亜希の人生を紡いでいく。ペルシャ絨毯が織り成す、愛の幻と旅立ちの物語。
映画化もされた空前の大ヒット作。
映画音楽は、作詞:五木寛之、作曲:武満徹。本書では貴重な楽譜も掲載。

対談解説は、幻冬舎社長の見城徹。なぜ、見城徹なのか。幻冬舎の名付け親はたしかに五木寛之だが、それは理由ではない。いやむしろ、『燃える秋』の解説は見城徹以外には考えられなかった。なぜなら、見城徹こそが、角川書店時代に「野性時代」誌において『燃える秋』を生み出したからであった。
見城徹の熱狂と、五木寛之の優しさが出会うことによって『燃える秋』は誕生した。
そのいきさつは、是非、本書の対談解説で味わっていただきたい。

『冬のひまわり』
同時収録の『冬のひまわり』。これも五木文学における代表的な恋愛小説だ。夏の鈴鹿サーキット「8時間耐久レース」。レーサーたちは、ただひたすらにゴールを目指し続け、その先に海が見えることを知らない。観客席のスタンドの外れには、海が見える唯一の場所がある。ヒロイン麻子は、16歳の時にふとしたことで、この海の見える場所で青年と出会う。忘れられない初恋、胸の感触。以来、二人は何年も何年も、鈴鹿サーキットの度に、レーサーではなく、海を見に逢瀬を重ねていく。サーキットの轟音の中の静かな波の音。恋愛小説屈指の名場面であり、この場所には記念碑が立てられたという。
やがて20年の歳月をえて、麻子は決断を迫られる。
鈴鹿サーキットが織り成す、愛の幻と旅立ちの物語。
『冬のひまわり』という象徴的なタイトルは何を意味するのか。それは最後の1行を読むことではじめてわかる。

【著者紹介】
五木寛之 : 1932年(昭和7年)9月福岡県生まれ。生後まもなく朝鮮半島に渡り幼少期を送る。戦後、北朝鮮平壌より引揚げ。52年早稲田大学ロシア文学科入学。57年中退後、PR誌編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』第6回小説現代新人賞で作家デビュー。67年『蒼ざめた馬を見よ』で第56回直木賞、76年『青春の門』(筑豊篇ほか)で第10回吉川英治文学賞、2002年、第50回菊池寛賞、09年にNHK放送文化賞、10年に『親鸞』で第64回毎日出版文化賞特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • スリカータ

    「燃える秋」「冬のひまわり」他、見城徹氏との対談を収録。燃える秋は映画化され、五木寛之氏の作詞に武満徹氏が美しい旋律を乗せてヒットした。私は武満徹氏の音楽から入り、映画を知り、この原作に辿り着いた。五木寛之氏の歌詞にミラージュという言葉が出て来て、懐かしい感じがしたのだが小説に出てくる言葉を拾ったようだ。昭和50年代の恋愛は、同年代の男性が女性に対して「〜したまえ」という言い方を普通にしていたのだろうか。言葉遣いにかなり時代を感じた。(以下、コメント欄に続く)

  • 佐藤一臣

    二人の女性が主人公だが、一人は老人に性で絡め取られ、もう一人は車のデザイナーを目指す歳上の男に縛られる。いわゆる女性の不思議な感覚みたいなものを描いているのかなと思った。なかなか男性には理解できない感覚だろう。あと、そこまで惹かれるほど、男たちに魅力があるようには思えなかった。老人の性技やデザイナーの男の雰囲気が描かれていたかというと疑わしい。五木寛之は女性も男性も誰をモデルにしたのか?具体的な人物造形が見えない。『燃える秋』で、岸田の最後の言及は、彼女を理解していなかったことを示唆していて納得がいった

  • まんだよつお

    五木寛之の膨大な作品をテーマ別にまとめた作品集の5巻目(最終巻?)。「恋愛小説集」と銘打ち『燃える秋』(1978)と『冬のひまわり』(1985)の2作を収める。『恋歌』や『内灘夫人』などの初期の恋愛小説もいいけれど、「自立して自分で決めることができる女性の冒険」をテーマとして前面に押し出しているのがこの時代の恋愛小説群の特徴。ペルシャ絨毯、鈴鹿8耐などの小道具の扱いも五木ならでは。この種類の恋愛小説はのちの『四季シリーズ』4部作で完成する。巻末対談で語られた「五木寛之ロマネスク」シリーズも刊行してほしい。

  • 田中

    冬のひまわり:終わり方が好きだった。夫の良介が物分りが良すぎて、いまいち納得がいかなかったが、最後の描写で彼も血の通った人なのだと実感できた。

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