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孤独の価値

Hiroshi Mori

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784344983670
ISBN 10 : 434498367X
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2014
Japan

Content Description

人は、なぜ孤独を怖れるのか。多くは孤独が寂しいからだと言う。だが、寂しさはどんな嫌なことを貴方にもたらすだろう。それはマスコミがつくったステレオタイプの虚構の寂しさを、悪だと思わされているだけではないのか。現代人は“絆”を売り物にする商売にのせられ過剰に他者とつながりたがって“絆の肥満”状態だ。孤独とは、他者からの無視でも社会の拒絶でもない。社会と共生しながら、自分の思い描いた「自由」を生きることである。人間を苛む得体の知れない孤独感を、少しでも和らげるための画期的な人生論。

目次 : 第1章 何故孤独は寂しいのか(孤独とは何か/ 孤独を感じる条件 ほか)/ 第2章 何故寂しいといけないのか(寂しさという感覚/ 孤独を怖れる理由 ほか)/ 第3章 人間には孤独が必要である(個人でも生きやすくなった/ 僕はほとんど人に会わない ほか)/ 第4章 孤独から生まれる美意識(人間の仕事の変遷/ わびさびの文化 ほか)/ 第5章 孤独を受け入れる方法(詩を作ってみよう/ 逃げ道を探す ほか)

【著者紹介】
森博嗣 : 1957年、愛知県生まれ。小説家、工学博士。国立N大学工学部建築学科で研究をする傍ら96年に『すべてがFになる』で第一回メフィスト賞を受賞し、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • やすらぎ

    一人で生きていくことはできない。しかし孤独は必要である。孤独は悲しいことなのか。自分を思い描き、創造するためには独りになることを怖れてはいけない。孤独とは自由の獲得である。自らを知る貴重な時間である…。人は寂しいと誰かを求め、満たされると独りを求める。わがままなものである…。人と会えない世の中になってしまった。この悲しみ、苦しみを耐え抜くことはかなり困難である。強制的に思考の転換を求められている混乱の時、いかに肩の力をぬいて、長い孤独の時間を価値のあるものにできるのか、それが今、試されていると感じている。

  • 勇波

    本書を読んで森博嗣先生が各々の作品で描いている『素敵思考』のカラクリが見えた気がします。孤独の中にこそ人間にだけ見出す事の出来る価値がある…なるほど。。タイトルから偏屈で屁理屈っぽいのを想像してしまいますが、全体からは森先生の優しさが感じられます。印象に残った所は「孤独死」に対する考えです。孤独の何がいけないんだ?これこそ『尊厳死』なんじゃないか?病院で働く身にとってボンヤリと違和感を感じていた事に対して答えを頂いた気分です★

  • kinkin

    図書館本。孤独や寂しさ、絆、組織、群れる他人と人の関わりについて興味があり読んだ。一般的に孤独や寂しさというと気の毒がられることが多いが、実は多くのことが孤独ということ。寂しいこと=よくないこと、のように思い込んでいるというより思い込まされていること。創造的な仕事はほとんど孤独から生み出されるということ。 疑問や何故ということ。絆や繋がりという言葉が一人歩きするようになっている現在、孤独の価値観についてたくさん知ることが出来た。良書だと思う。本棚にいれておきたい本なのでさっそく注文。

  • KAZOO

    森さんの心理学的なエッセイでさらっと読めてしまいます。私などはここに書かれていることにもろ手を挙げて賛成する輩です。比較的一人で行動するのが好きで、営業マンなどが何であんなにたくさんつるんでお客のところにくるのだろうと思ってしまう時があります。言った言わないがあるのでせいぜい二人でしょう。お昼の食事時もそうです。自分の食べたいものとほかの人が食べたいものは異なっているはずです。いつも一緒でないと心配なのでしょうか?小中学校の延長のような気もします。

  • 青蓮

    タイトルに惹かれて読みました。森さんを読むのは久々。私は元々対人関係が苦手なので独りでいるのが好きなのですが、本書を読むと「孤独」であることがとても素敵なことに思えてきます。冷静に考えると森さんが仰ってることは至極当たり前のことなのですが、「絆の肥満」が蔓延している現代社会において、彼の主張は忘れがち、見落としがちな視点であると感じました。とは言え、なかなか森さんのような生活をするのは難しい所ではあります。でも私ももっと「孤独」を愛する「自由」な人間になりたい。本書は多くの若者に読んでもらいたい良書です。

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