Books

世界のピアニスト 吉田秀和コレクション ちくま文庫

Hidekazu Yoshida

User Review :4.5
(2)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480423931
ISBN 10 : 4480423931
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2008
Japan

Content Description

ポリーニ、アルゲリッチ、グールド、ホロヴィッツ、リヒテル、ツィマーマン…世界の名ピアニスト29人に光をあて、その芸術の特性と演奏家独自の魅力を明晰な文章で論じる。ピアノ演奏の歴史をふり返り、文化的背景の考察もふまえて演奏家の内面に鋭く分け入り音楽の深い魅惑を指し示す。不世出の音楽批評家が、ピアニストたちの美の世界の魅力を語る愉しくも華麗な演奏論。

目次 : グルード/ ベネデッティ・ミケランジェーリ/ ルビンシュタイン/ ゲルバー/ ホフマンとソロモン/ アルゲリッチ/ アシュケナージ/ グルダ/ ギレリス/ バックハウス〔ほか〕

【著者紹介】
吉田秀和 : 1913年9月23日、日本橋生れ。東京大学仏文科卒。現在、水戸芸術館館長。戦後、評論活動を始め『主題と変奏』(1953年)で指導的地位を確立。48年、井口基成、斎藤秀雄らと「子供のための音楽教室」を創設し、後の桐朋学園音楽科設立に参加。57年、「二十世紀音楽研究所」を設立。75年『吉田秀和全集』で大佛次郎賞、90年度朝日賞、『マネの肖像』で読売文学賞受賞。2006年、文化勲章受章。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

★
★
★
★
★

4.5

★
★
★
★
★
 
1
★
★
★
★
☆
 
1
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
☆
吉田秀和の一連の著作の中で、比較的読みや...

投稿日:2021/04/12 (月)

吉田秀和の一連の著作の中で、比較的読みやすく、今でもある程度通用する作品の一つと言えると思います。遺憾ながら内容的にはやはり40年前のセレクションということになります。流石に野村あらえびすほどには古くはないですが、今時の人は出て来ませんし、その意味では一昔前の人達の評価が中心、ということになります。それを前提にして読むと、なるほど面白い。ただ、これを参考にして聞いていくのにはやはり難しい面もあると思います。その意味では、この一連の著述の後、30年くらいは吉田秀和は書き続けている、ということも念頭に置いて読まれるのがいいのではないかと。個人的には好きですけれども。そしてまた、氏を越えるような評論というのも絶無ではありますが。

Verdi さん | 神奈川県 | 不明

0
★
★
★
★
★
「世界の指揮者」と同じく、何から聴いたら...

投稿日:2021/04/11 (日)

「世界の指揮者」と同じく、何から聴いたらいいかわからいといった人たちのきっかけになると思います。私自身がそうでしたから。アーティストはひと昔前の人たちですが、音楽は古くなりませんから。

せごびあ さん | 愛知県 | 不明

0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • そり

    グールドの音がある。深く集中し潜った底で奏でられる、彼個人の祈りのような音が。著者も最大の魅力の一つに「言語に絶する精緻と瑞々しさを合わせもつ抒情性」をあげる。そして、最初のゴルドベルク変奏曲には、「知性とデモーニッシュな魔力とは黄金の均衡を保っている」。ベートーベン後期ピアノソナタには「非感傷的なアレグロ」でありながら「速さの中にみち溢れている抒情の氾濫」との言葉。音楽の秩序のなかに確かにグールドがいると感じる。その音はとても愛らしい。

  • 風に吹かれて

    再読。随分以前になるが、サイードから進呈されたベートーヴェンのピアノ・ソナタ楽譜に関わるエピソードやフリードリッヒ・グルダの演奏に触れる大江健三郎の小説で気になっていたグルダのものでベートーヴェンのピアノ・ソナタをひと通り聴いてみようと決めて実際に購入して鑑賞したのは本書のグルダを評して「現代のもっとも迫力のある、しかも最も虚飾のない直截なベートーヴェンの像を伝えるものと考えている。」(p183)という文章に押されてだった。など、故吉田秀和氏に導かれて聴いた曲や演奏は少なくない。➡

  • ウノ

    吉田秀和さん知らなかったですけど、文章読んでるだけでも音楽を聴いてるみたい。少し前の世界のピアニストについての本。グールドの章は何回読んでも面白い。

  • 愛理ちゃん88

    クラウスは音にムラがあったり、乱暴なピアノになったりしますけれど、勘でつかむ力は非常なものがあるのです。へブラーはそうではなくて、地道に一歩一歩作ってゆくほうです。傷は少ないけど、飛躍もあんまりない。 吉田秀和はクラシックのCDを購入する際の指針。

  • ひぐま

    吉田秀和の評論の素晴らしさは、「その音楽をもう一度聴きたくさせること」だと(勝手に)思っています。「え、そんな特徴がこのピアニストにあったっけ?」と、ついつい演奏を聴いてしまいます。加えて、彼はとにかく具体的に(つまり演奏・楽譜・文献を基にして)論じますね。個人的妄想を書き連ねる『評論家』が掃いて捨てるほどいる中で、本当に芸術に誠実な方だと思います。私は特に本書中のバックハウス、シュナーベルについての章が好きです。もちろん、ピアノ好きなら日本での評価の嚆矢となったグールドの章は必読モノです!

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items