[USED:Cond.B] Making The Road

ここまで来るには、いろんなことがありました。トイズというメジャーを離れ、自分たちの原点、ＰＩＺＺＡ　ＯＦ　ＤＥＡＴＨレーベルからの自主制作で、何から何まで自分たちでこなして行かなきゃなんない。もちろんオカネのことも。面倒な事、山ほどあるはずなのに、敢えて茨の道を選んだ彼ら。それは純粋に「音楽」にこだわり続けたいから。何から何まで自分たちで責任持って、ＤＩＹ精神でやっていく。遡る事10数年前、ＮＨＫで「インディーズの襲来」という特番が組まれた事があった。その時取り上げられていたのはラフィン・ノーズ、ウィラード、有頂天、パパイヤ・パラノイア…といった面々。みんな自分たちがやりたい音楽をやりたいようにやるために、多少の苦労はあっても、手かせ足かせのないインディーズでやっていくんだ！と息巻いていた。やりたいことが出来ればインディーズもメジャーも関係ない、とも言っていた。そしてその後メジャーで活躍しているウィラードのようなバンドもある。恐らくレコード会社と理解し合えてのことなんだろう。それはそれで素敵じゃないか。こんな風にヤル方も本気なら、聴くほうも本気で行こう。本当に音楽を好きで聴こう！ハイスタの潔さを見て、改めてそう思い直した。スピード感のあるナンバーばかりではなく、いろんな音楽スタイルを採り入れている所なんかは、向こうのパーティーバンドなんかの影響も受けているのかも知れない。ハードコアもあればドゥーワップもある。ブラック・サバスのカバーもあり。そして得意の「泣き」が入るのはＭ６「ＳＴＡＹ　ＧＯＬＤ」だろう。女でもグッとくるから男性陣は尚更だと推し量られる。あ、Ｍ９「ＰＬＥＡＳＥ，ＰＬＥＡＳＥ，ＰＬＥＡＳＥ」というＬＯＶＥ　ＳＯＮＧもあり。まだ聴いていない人、遅くはないよ。ぜひ体験しておこう。このモンスター・アルバムを。ちなみにこのFAT盤には「LIFT ME UP DON'T BRING ME DOWN」「MOSH UNDER THE RAINBOW」が収録されていない代わりに「Crows」が入っています。