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営繕かるかや怪異譚 その肆

Fuyumi Ono

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041132418
ISBN 10 : 404113241X
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2025
Japan

Content Description

「家に興味がない、ということは、自分を守ってくれる場所に興味がない、必要ない、ということと同義です」
単身者用の集合住宅で雑然とした部屋に住む拓史は、工事現場に落ちているスマホを発見する。着信を知らせる音が鳴り、呼び出しに応じる。スマホからは耳障りな雑音に交じって歪んだ男の声が聞こえる。通話を切った拓史は、その場にスマホを置いて立ち去る。以来、周囲から耳障りな雑音が聞こえ、背後にオレンジのベストを着た誘導員のような人影を見る。人影は徐々に拓史を追い詰め、玄関ドアを開けようとする。(第一話「忍びよる」)

玄関の向こうに、階段の踊り場に、床下の柱に、空の浴槽に――ひとの想いは家屋に留まり、よどんでゆく。


【著者紹介】
小野不由美 : 12月24日、大分県中津市生まれ。京都大学推理小説研究会に所属し、小説の作法を学ぶ。1988年作家デビュー。13年『残穢』が第26回山本周五郎賞、20年「十二国記」シリーズが第5回吉川英治文庫賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    小野 不由美は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。3年前に読んだ第三弾に続く、久しぶりの『その肆』を読みました。第肆(屍)巻だけに、怖さマシマシかも知れません。オススメは、「忍びよる」&「風来たりて」です。 https://kadobun.jp/special/ono-fuyumi/karukaya/

  • ひさか

    怪と幽vol.11(2022年8月)忍びよる、vol.12(12月)迦陵頻伽、vol.14(2023年8月)鉄輪、vol.16(2024年4月)いつか眠りを、vol.17(8月)夜明けの晩に、2024年8月角川ホラー文庫刊潰える掲載に加筆修正:風来たりて、の6つの建築ホラーを2025年6月角川書店刊。怪異が解決されるまでは書かず、光明が見えるところで話を終わるところに味があり余韻が残る。尾端とその仲間たちが怪異を日常に戻す展開が鮮やかで、いつもながら感嘆する。

  • のりすけ

    全然解決していない、その場しのぎのものが多かったものの、怪異に対抗するにはそれが一番正しい方法なのかも…と言う気がする。おかしい上司の話が一番イヤだった。何が原因なのかわからないところがマジでコワイ。どの話も粒ぞろいに怖いというかなり高レベルな短編集。モキュホラもいいけど、美しくしっかりした文体で描かれる正統派ホラー、まだまだ暑い夏に最高です。

  • モルク

    家にまつわる怪異譚シリーズ第4弾。6編のお話しそれぞれが以前の作品を上回るゾワ感がある。住んでいてなんかいやな感じ、悪夢にうなされたり、無人のはずなのに誰かいるような、そんなときこれはもしかして事故物件ではと思うが…ずっと以前から続いていたらしい変異、お祓いをしてもそれらは去らない。そんなとき尾端の登場で助けられほっとする。早く、早くと尾端さんの登場を願う。でも今回は尾端さんの登場がギリギリまでなく少なかった印象。また続編出るといいな。

  • ちょろこ

    営繕シリーズ4の一冊。六話の短編集で一話は既読。今巻は怖さがパワーアップした感じ。安心、守りの象徴である家が一転、恐怖に変わったら…一話目の一番身近なスマホがもたらす怪異なんかごめん被りたい絶望的恐怖だ。容赦なく迫る数々の怪異になす術もなく途方に暮れる時、そこに現れる尾端さんはまるでお釈迦さまの蜘蛛の糸のよう。自分まで思わずすがりつきたくなった。穏やかに導いてくれる尾端さんの言葉。提案はすれど、その先は相手に委ねる。それを一番感じたお風呂の「いつか眠りを」が印象的。優しいな。でも自分には無理。怖くて無理。

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