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橋の社会文化史

Fumihiko Gomi

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784634152489
ISBN 10 : 4634152487
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2024
Japan

Content Description

古来、橋の彼方には別世界があると考えられていた。橋脚の下からは土坑墓や人骨が多く発見され、橋詰には墓標が立つことも多々ある。浄土信仰では、東詰が此岸、西詰が彼岸と考えられていた。
橋は、場をつなぎ、時をつなぎ、人をつなぐ。絵巻物や屏風にも描かれ、そこには合戦や物語など、その時々の文化が描かれている。橋をかけることにより、動機・制度・維持・修造などから、政治的な問題や社会の変化も見えてくる。
本書は、資料と発掘調査に見る橋の文化史である。

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〈目次〉
はじめに
第1章 古代の三橋
橋の始まり 架橋と国家管理 宇治橋の変遷 宇治橋の橋姫伝説 山崎橋と京都 勢多橋の架橋 勢多橋の物語 

第2章 諸国の橋
長柄橋 渡辺橋 呉服橋と淀の橋 東海道の橋 浜名橋 船橋 三島社の橋、鑁阿寺の橋 鎌倉周辺の橋 安義橋・桶詰橋と天橋立 厳島神社の橋と宇佐神宮の橋 寺院の橋

第3章 京の橋
寺社境内の橋 一条戻橋 五条橋 四条橋 法輪寺橋 法輪寺橋・四条橋・五条橋 

第4章 近世の橋
戦国大名と橋 三条大橋・五条大橋・四条大橋 四条大橋と高瀬川・白川の橋  勢多橋の風景 宇治橋と渡月橋 神域に架かる橋 摂津・紀伊の橋 宇治橋 

第5章 西国城下町の橋
岡山城下の橋 鳥取・松江城下の橋、石見羅漢寺の橋 広島の七橋 錦帯橋 萩と小倉の橋 長崎眼鏡橋 九州の石橋 薩摩・琉球の橋

第6章 東国の城下町の橋
尾張藩と橋 福井の九十九橋 犀川大橋と浅野川大橋 越中富山城下の橋 飛騨高山、出羽横手の橋 南部藩の城下町の橋 仙台の橋
  
第7章 諸国の奇矯
祖谷の蔓橋、出羽の臥龍橋 越中の布橋・愛本橋 木曽街道の橋 甲斐の猿橋 足利の天高橋 日光の神橋 

第8章 日本橋界隈の橋
日本橋 筋違橋 京橋 浅草橋 水道橋 日本橋 

第9章 隅田川沿いの橋
千住大橋 両国橋 新大橋 永代橋 吾妻橋 亀戸天神の太鼓橋 一の橋 万年橋 常盤橋 三つ橋 

第10章 橋の世界
日本大橋尽番付と絵師 東海道中の橋 伊勢参宮の橋と伏見京橋、三条大橋 豊後橋と淀の橋 大坂の橋 高麗橋と京橋 大坂の新設橋

第11章 文明開化と橋
長崎・大坂の鉄橋そして高知沈下橋 京都の橋の文明化 東京の橋 文学に見る橋 新潟の万代橋 豊平橋と神居大橋、幣舞橋  十綱橋、須賀川橋 水府橋、利根川の橋 横浜の橋、ベイブリッジ

おわりに
参考文献   

【著者紹介】
五味文彦 : 1946年生まれ。東京大学文学部教授を経て、東京大学名誉教授。放送大学名誉教授。『中世のことばと絵』(中公新書)でサントリー学芸賞、『書物の中世史』(みすず書房)で角川源義賞、『現代語訳 吾妻鏡』(共編、吉川弘文館)で毎日出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • NAGISAN

    日本史の大家の五味先生の本。絵図が収録されており、読みやすい。大河ドラマ『光る君へ』の影響を受け平安時代に関心を持っているので、「おわりに」に、「中世になると、浄土信仰や神仏習合の影響から橋は独自の意味合いを持つようになり、さらに後期には疫病と関連をもつようになって・・・」とあるので期待したのだが・・・。とはいえ、京・大坂の川・橋が好きなので、楽しめた。

  • お抹茶

    古今東西の橋の様子を絵や写真も含めて紹介する。昔は橋の周辺には奇怪なものが存在すると信じられていたことがわかる。幾多橋は『今昔物語集』『太平記』『俵藤太』などさまざまな文献に登場し,鬼や女の死霊や大蛇の奇譚がある。一条戻橋では死者が蘇生したり,吉凶の橋占があったりと,橋の境界的性格が表れている。長崎の眼鏡橋を起点に九州では多くの橋が石橋として築かれた。文明開化で工業的にも大きく変化した。工学的な記述は少ない。

  • Teo

    古代から近代にかけての橋にまつわる話。社会文化史なので橋の構造の話ではない。そしてやはり橋は昔から重要な構造物であり、皆が使うものだったのでそこにまつわる話は古代から多い様だ。

  • takao

    ふむ

  • ちもころ

    こういう全く興味がないかと思われる本に出会えるのが図書館の良いところ。嗜好の問題なので合う人には合うと思うが、自分にはさっぱり。。。でも、地名にはあるが現存しない近所の有名な橋が出てきて、初めて絵を見てその存在を感じられたのが良かった。

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