String Quartets Nos.1, 2, 3, etc : Villiers Quartet

フリッカー：弦楽四重奏曲集

名ホルン奏者デニス・ブレインの友人としても知られるイギリスの作曲家ピーター・ラシーン・フリッカーの弦楽四重奏曲集。セント・ポール大聖堂の学生だった彼はオルガン演奏に興味を持ち、特に対位法の研究に力を注ぎ、20代後半まではコンサート・オルガン奏者として活躍していました。1940年に軍隊に入隊、この時期にはピアノ曲を作りつつ、弦楽四重奏曲の萌芽ともいえるアダージョとスケルツォの作曲に着手します。その後、Op.5の管楽五重奏曲が、ブレインをはじめとした奏者たちによって録音され、フリッカーの名前が世界的に知られるようになり、1949年に作曲した交響曲第1番は、栄誉あるクーセヴィツキー賞を獲得、彼のキャリアが決定付けられました。
　そんな時期に初演されたこの弦楽四重奏曲第1番は「万人受けするものではないが特有のスタイルを持っている」と音楽誌で評されるなど、その才能は多くの人から注目され、彼も多くの作品を次々に発表します。しかし、保守的な作風に終始拘ったためか、徐々に忘れられてしまい、現在ではその作品のほとんどは演奏される機会もありません。2010年代以降、少しずつ復権がが進んでいる作曲家です。(輸入元情報)

【収録情報】
フリッカー:
1. 弦楽四重奏曲第1番 Op.8 (1848-1849)
2. 弦楽四重奏曲第2番 Op.20 (1952-1953)
3. 弦楽四重奏曲第3番 Op.73 (1976)
4. アダージョとスケルツォ (1943)

　ヴィラーズ四重奏団
　　ジェイムズ・ディケンソン(第1ヴァイオリン)
　　東 環樹(第2ヴァイオリン)
　　カルメン・フローレス(ヴィオラ)
　　ニコラス・ストリングフェロー(チェロ)

　録音時期:2015年10月15,16日(1)、2016年1月6日(3)、7月16日(2,4)
　録音場所:ロンドン、福音記者聖ヨハネ教会
　録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
　世界初録音(1,3,4)