Native Informant, Chorale Fantasy, etc : Barton Pine(Vn)Borromeo String Quartet, etc

フェイルーズ：ネイティヴ・インフォーマント

ニューヨーク在住の若いアラブ系作曲家モハメド・フェイルーズ。名前が示す通り、彼の音楽には西洋の構造と中東の響きが溶け合い、これが得も言われぬ感動を齎してくれます。アラビア語で「子守歌」を表す冒頭の『Tahwidah』での、嘆きと諦めに満ちた歌声に絡みつく、妖艶なクラリネットの音色の凄惨な美しさ。この青白い光に満ちた小品を聴いただけでも、この作曲家の才能がなみなみならぬものであることを確認するのではないでしょうか？　名ヴァイオリニスト、レイチェル・バートン・パインのために書いたという『無伴奏ソナタ』の雄弁かつ濃厚な音楽、まるでラフマニノフのようなメロディを持つ連作歌曲『ポッシュ』、レバノン内戦に触発された木管五重奏のための『レバノンの山』など、どの曲も心の底に大いなる悲哀を持ちながらも、懸命に生きる人々の姿を映し出しています。（NAXOS）

【収録情報】
フェイルーズ：
1.　Tahwidah−子守歌 (2008)
2.　コラール・ファンタジー (2010)
3.　無伴奏ヴァイオリンのためのネイティヴ・インフォーマント（土地の情報を提供する人） (2011)（抒情的な描写／ロンド／エジプトから／スケルツォ／例えばソルダットの子守歌）
4.　ポッシュ (2011)（新生児用品のバラード／青い海の歌／ポッシュ）
5.　犠牲者のために (2011)（プロローグ：正義の館／犠牲者の歌）
6.　レバノンの山（第1番『バシルのマーチ』／間奏曲『ナイ』／第2番『ラメンテーション−アリエルの歌』／第3番『舞曲と小さな歌』／第4番『Mar Charbel's Dabkeh（アラビアの舞曲』）

　メリッサ・ヒューズ（ソプラノ：1）
　デイヴィッド・クラッカウアー（クラリネット：1）
　ボロメーオ弦楽四重奏団（2,5）
　レイチェル・バートン・パイン（ヴァイオリン：3）
　クリストファー・トンプソン（バリトン：4）
　スティーヴン・スプーナー（ピアノ：4）
　デイヴィッド・クラヴィッツ（バリトン：5）
　イマニ・ウィンズ（6）

　録音時期：2012年3月7日（3）、3月10日（4）、4月17日（1）、5月7日（6）、5月12日（2,5）
　録音場所：ニューヨーク、ヨンカーズ、オクタヴェン・オーディオ
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）
　世界初録音