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クジラがしんだら

Eri Eguchi

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784494015993
ISBN 10 : 4494015997
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

深海はえさが少なく、生きものが少ない場所です。ところが、ごくまれに巨大な食べ物のかたまりが降ってくる。それが命を終えたク
ジラです。クジラの体は、長ければ100年にもわたってさまざまな生物の命を支え続けます。はじめはサメ、コンゴウアナゴなどが肉を食べ、タカアシガニやグソクムシなど小さな生物が続きます。骨だけになると、こんどはホネクイハナムシという骨を食べる生物があらわれ、その後も長期間にわたりクジラは分解されていきます。このクジラの死骸を中心に形成される特殊な生態系は「鯨骨生物群集」と呼ばれ、近年の研究でその実態が明らかになってきました。50〜100年というのは、とほうもなく長い時間ですが、必ずどこかで終わりは来ます。鯨骨に生きる生き物たちは、やがて別のすみかと食べ物を探さなくてはいけない。こんなに広い海で、そうつごうよく、沈んだ大きなクジラに出会えるものでしょうか?しかし、まっくらな宇宙にも星があるように、深い海の底からあてどない旅に出かける生物たちにも、どこかに必ず明かりがあるのです。でなかったら、クジラに集う生きものたちがずっと子孫を残し、命をつなぎ続けることはできなかったはずです。これは深海という厳しい世界に生きる生物たちの、いっときの大宴会を描いた物語絵本です。監修は国立研究開発法人海洋研究開発機構の藤原義弘氏。

【著者紹介】
江口絵理 : 児童書作家。著書に日本絵本賞を受賞した『ゆらゆらチンアナゴ』(ほるぷ出版)、ほか子ども向けの動物の本多数

かわさきしゅんいち : 生物画家、イラストレーター。2017年『うみがめぐり』(仮説社)で絵本作家デビュー。ギャラリーでの個展、ZINEの発行など精力的に活動。恐竜、絶滅した古生物、現生生物の中でも海の生きものを描くことが多い

藤原義弘 : 国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)上席研究員。東京海洋大学大学院客員教授。海底に沈んだクジラが作り出す「鯨骨生物群集」をはじめ、深海に生きる生物たちのさまざまな関わり合いを解き明かす研究を続けている。深海生物の撮影をサイドワークとしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    大きなクジラの死が周囲に与える恩恵をビジュアル化した自然体系絵本、人間も火葬ではなく、自然に還る埋葬(土葬、風葬、水葬等)が本来あるべき姿かも知れません。 https://www.doshinsha.co.jp/search/info.php?isbn=9784494015993

  • breguet4194q

    キノベス(紀伊國屋のベスト)のキッズ部門1位の作品。海の食物連鎖を率直に学べます。わかりやすくていい本だと思いました。

  • あすなろ@no book, no life.

    マッコウクジラもいつの日にか死ぬ。そうしたらどうなるのか。そんな事を教えてくれる絵本。あの巨体もやはり食物連鎖の一つとなる訳てあり…。そうでなければ海はとうの昔に骨等で溢れかえっている筈なのである。当たり前と言えば当たり前の事の事実を知れる一冊。そして、今この瞬間も世界中で10万頭のクジラが海底に沈んでいる事に驚いた。

  • ☆よいこ

    絵本。ある日突然、深海に大きなマッコウクジラ(の死骸)が落ちてくる。半年も腹をすかしていたユメザメがクジラに喰らいついて大きな穴をあける。コンゴウアナゴたちは穴からクジラに潜り込む。タカアジガニやウニたちもやってきて食べる。ダイオウグソクムシも食べる。多くの生き物がやってきてクジラを食べたので、半年後にはクジラは骨だけになった。ホネクイハナムシが骨を食べる▽鯨骨生物群集。表情のあるイラストで愛嬌がある。2024.9刊。『海に沈んだクジラ』と比較読み

  • アキ

    クジラがしんだら、海の底に沈んでいきます。そこにはサメやアナゴ、カニやウニ、オオグソクムシが集まってきます。そして骨になった死骸にホネクイハナムシが覆いつくします。そして大量の卵を海に漂わせます。広大な深海の中、いつしか別のクジラの骨に流れ着くのです。暗い海の底には、地上とは全く異なる世界が広がっています。今この瞬間、世界中の海に10万頭ものクジラが沈んでいます。深海にはまるで雪のように「マリンスノー」がゆっくりと沈んできます。クジラの命は終わっても、別の命をつないでいくのです。

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