Books

牡猫ムルの人生観

E・t・a・ホフマン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784488016906
ISBN 10 : 4488016901
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

祖先に『長靴をはいた猫』を持ち、捨てられた子猫時代にある魔術師に助けられ、主人の机の上で、彼が本を音読するのを聴き、文字を目で追い、ドイツ語を習得した牡猫ムル。羽根ペンで自伝を書くようになると、近くにあった『クライスラー伝』のページを破っては、吸い取り紙として挟み込んでいたため、編集人ホフマンがその原稿を出版社に渡して、出来上がってみると、ムルの自伝は『クライスラー伝』とのつぎはぎの二重構造の作品になっていた! しかも『クライスラー伝』の部分は犯罪小説仕立て、という奇怪な物語なのである。

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    本書は聡明な牡猫ムルの自叙伝という体裁である。しかし、その時にインク吸い取り紙として「楽長ヨハネス・クライスラーの伝記」もくっ付いている多重構造。ムルの伝記が、クライスラーの伝記の中に内包されているようにも思えて面白い。最も結構、自惚れが強くて無謀なムルの自己弁護には苦笑してしまったが。後、ムルに対しての編集者の「表現のパクリはあかん!」というツッコミが可笑しすぎる。ホフマンの急逝で未完となってしまったのに歯噛みするしかない。当時の読者も「どうしてもこの本の続きが、続きが読みたい!」と切実に願っただろうな

  • 練りようかん

    訳者きっかけ。序文からホフマンの満足気な顔が浮かぶユニークな二重構造に興味引かれた。気高く利発で詩心のある牝猫の一人称があの“吾輩”を想起して馴染みやすい。音楽家の伝記が挟まれるタイミングの奔放さに驚きながらも大胆さが楽しくなり、前半は話の筋を横に置いてという読み方に。しかし読み書きできる猫と権威を不要とする音楽家の心地良い居場所に意識が向くと、動物と人間の意思疎通はありで、人間と人間はなしかと思えてくる悲しくも納得できてしまう定理が浮かんだ。本作は未完。酒寄氏は本当に“奇”がお好きですね。

  • おだまん

    昨年岩波文庫版で非常に難儀したのがうそのように読みやすい。ホフマンの奇才ぶりをしっかり堪能できて満足。こうなると最終巻まで読みたかったなぁ。

  • Malos

    神から授かった言葉で神を讃えるのは罪なことでしょうか?

  • 阪口まな

    人生の課題図書を読み…終えることはできないんだよね。すっごく頭の良い牡猫ムルは独学で文学を学びその人生観を書き記した本を出版した。が、ムルくん、インクを押さえるのに近くにあったクライスラーの伝記をちぎっては原稿に挟んだので、そのまま混ざって本になっちゃった。なんだそれどんな本なのだと興味ひかれたのだが同時に途中で作者死亡のため未完であることも知ったので…ううん…となかなか手を出せなかった。ビバ連休。まあ読み終われなかったわけですが。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items