ウィーンのしなやかなコントラバス
〜ウィーン・フィルのソリスト、めくるめく独奏芸術の世界〜
日本語解説付き
名門ウィーン・フィルの若きソリストは、なんと侮りがたい異才なのでしょう!
コントラバスを縦横無尽に操り、超絶技巧などもはや余裕綽々、
無伴奏作品での小宇宙も実に味わい深く響く、
通念をくつがえすコントラバスの可能性、何とも快い響きの低音盤!
ウィーンの中央に本拠をかまえる「Gramola」レーベルから、ウィーン・フィルの若きソリストによるコントラバス独奏盤が届きました! エデン・ラーチ。ハンガリー出身、1981年生まれと言いますからまだ30代に入ったばかりなのですが、その音作りの風格ときたら、およそ若手とは思えない、圧倒的な経験を積んできた奏者のそれとしか言いようがない、なるほどさすがウィーン・フィルでソロに抜擢されているだけのことはある、と、どのトラックを聴いていても強く思わされる腕前なのです。すぐれたアンソロジー系ソロ盤の常として、このアルバムも演奏者の個性がありありと感じられながら、どのトラックでも作品の美質がよく際立っていて、演奏者を、というより、それぞれの曲を聴きたくなって取り出すことも多そうな1枚となっています。
19世紀に「コントラバスのパガニーニ」とうたわれたイタリアの名匠ボッテジーニによる大作2編や、ゲリー・カーの名盤にも収録されているコントラバス奏者たちの腕試し『モーセ幻想曲』など、超絶技巧系の作品における息をのむような立ち回りも痛快ではありますが、このアルバムに飛び抜けた「格」をもたらしているのはやはり、20世紀オーストリアを代表する新古典主義的作風の名匠アイネムと、ペルトなどにも通じるメディテーション系の響きの送り手でもあるラトヴィアの巨匠ヴァスクスの、それぞれの無伴奏作品。コントラバスただ1本で、重低音の迫力だけではない、倍音の魅力がきわだつユニークな小宇宙を描き出してみせる手腕に、ぜひともライヴで聴いてみたい! との思いを抱く聴き手も多いのではないでしょうか。(MERCURY)
【収録情報】
1. ボッテジーニ:ドニゼッティの歌劇『ランメルモールのルチア』による幻想曲
2. ボッテシーニ:ベッリーニの歌劇『テンダのベアトリーチェ』による幻想曲
3. ヴェチェイ/ラーチ編:悲しきワルツ ハ短調
4. アイネム:無伴奏コントラバスのための『ソナタ・エニグマティカ』 op.81
5. ヴァスクス:ベース・トリップ〜無伴奏コントラバスのための
6. パガニーニ/サンキー編:ロッシーニの歌劇『モーゼ(エジプトのモーゼ)』による幻想曲
7. リムスキー=コルサコフ/コヴァーチ編:熊蜂の飛行
エデン・ラーチ(コントラバス)
ヤーノシュ・バラージュ(ピアノ:1-6)
ザ・フィルハーモニクス(ウィーン・フィル団員)(7)
録音時期:2012年7月(1-6)、2009年10月(7)
録音場所:ブダペスト、フンガロトン・スタジオ(1-6) ウィーン、ORFゼンテザール(7)
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)