SACD

Ballades: Luisada

Chopin (1810-1849)

User Review :4.5
(3)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
SICC10101
Number of Discs
:
1
Label
:
Format
:
SACD
Other
:
Hybrid Disc

Product Description

今のルイサダだからこそ表現できるバラードの深い陰影
ジャン=マルク・ルイサダ/ショパン:バラード(全曲)


フランスのロマン派ピアニスト、ショパンの権化、ルイサダの最新録音は、ショパン・イヤーの悼美を飾る『バラード』全曲。50代をむかえたそのルイサダがひさびさにショパン作品に回帰し、2007年以来集中的に演奏と録音に取り組んでいる『ショパン・シリーズ』第3弾で、そのショパン演奏では定評があるにもかかわらずルイサダが『バラード』全曲を取り上げるのは今回が初めてです。4曲のスケルツォと並び称されるショパン最大の人気曲集であり、ショパン弾きとしての真の実力が試される名曲ぞろいですが、それらをルイサダが取り上げるということ自体がすでに事件ともいえるでしょう。「バラードはいわばロード・ムービーのようなもの」と位置付けるルイサダですが、彼にとってはベートーヴェンの後期のソナタに匹敵する深い内容を持つ、まさに特別な存在。50台となり円熟の極みにある今のルイサダだからこそ読み取れる、感情の起伏の激しさ、ノスタルジーや絶望感、されに苦い諦観さえにじませる演奏はまさに絶品の一言です。日本先行発売(ソニーミュージック)

【収録情報】
フレデリック・ショパン(1810-1849)
1.バラード第1番ト短調作品23
2.バラード第2番へ長調作品38
3.バラード第3番変ニ長調作品47
4.バラード第4番ヘ短調作品52
5.アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ変ホ長調作品22
6.夜想曲第2番変ホ長調作品9-2
7.夜想曲第13番ハ短調作品48-1
 ジャン=マルク・ルイサダ(ピアノ)(ピアノ)
 録音時期:2010年7月26日〜29日
 録音場所:岐阜サラマンカホール
 録音方式:デジタル

Track List   

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

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 自由にくずして弾きすぎると曲がダメにな...

投稿日:2018/05/04 (金)

 自由にくずして弾きすぎると曲がダメになるし、楽譜通りにやってもつまらないものになる。  ショパンのピアノ曲はこのバランスが難しいのかな、なんて思うことがある。 そこにきてルイサダのショパンはそのバランスのギリギリの線をいっている気がする。人によって彼のショパンはクセがありすぎると感じてしまうのではないだろうか。バラードのような語り物系こそルイサダの個性がうまく出せる(そして人によっては「語り過ぎ」と思われる)作品だと思う。私的には当盤は「面白い!」となる。これがバラードの代表盤とは言わないが、バラードらしい演奏としてお薦めしたい。

うーつん さん | 東京都 | 不明

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ルイサダはショパンとの深い魂の交流の末に...

投稿日:2011/06/20 (月)

ルイサダはショパンとの深い魂の交流の末に、これまでのショパン像にあえて挑戦している。ショパンの流儀を超えてかなり自由に行なわれる左手のルバートは、右手との調和をあえて無視してまで独自のカンタービレを追い求めたかのよう。独特のオブリガートも、新たな旋律に光をあてることで、ショパンの心の奥底をえぐり出そうとしている。先人の偉業を行儀よくおさらいするだけの演奏が多い中で、ルイサダはショパンの内側からショパンを崩し、アカデミックな牢獄からショパンを解き放とうとしている。

chopianism さん | 北海道 | 不明

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ショパンイヤーのトリを飾るのに相応しい超...

投稿日:2010/12/12 (日)

ショパンイヤーのトリを飾るのに相応しい超名演の登場だ。ルイサダの芸術家としての深みを存分に味わうことができるのが素晴らしい。バラードの思い入れたっぷりの弾き方のなんという素晴らしさ。これだけ崩して弾くと、演奏によっては、大仰さだけが目立って、楽曲の表層だけを取り繕った底の浅さを露呈する危険性もあるが、ルイサダの場合は、そのようなことは皆無。どこをとっても詩情豊かな抒情に満ち溢れており、そのフランス風のエスプリ香る瀟洒な味わいは、現今のピアニストにおいては、ルイサダだけが描出し得る至高・至純の表現と言えよう。緩急自在のテンポ設定や間の取り方は絶妙であり、それでいて音楽の流れをいささかも損なうことがないのは、ほとんど驚異ですらある。大ポロネーズは、一転して堂々たる巨匠のピアニズムであり、その力強い打鍵と卓越した技量は、ルイサダの表現力の幅の広さを感じさせるのに十分である。夜想曲の2曲は、バラードと同様の表現であるが、感傷に陥ることはなく、高踏的な美しさを保っているのはさすがである。録音も素晴らしい。マルチチャンネル付きのSACDは、ルイサダの至高のピアノを鮮明、かつ臨場感溢れる音質で再現しており、本盤の価値を高めるのに大きく貢献している。

つよしくん さん | 東京都 | 不明

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