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マッカラーズ短篇集 ちくま文庫

Carson McCullers

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480438713
ISBN 10 : 4480438718
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

再評価が進むマッカラーズの短篇集。奇妙な片思いが連鎖する「悲しき酒場の唄」、アルコール依存症の妻に対する夫の愛憎を描いた苦みのある佳品「家庭の事情」、思春期の少女が必死に失うまいとする親密さと愛の形を細やかに描いた「そういうことなら」。異質な存在とクィアな欲望が響きあう触発の物語八編を収録。

【著者紹介】
カーソン・マッカラーズ : 1917‐67年。アメリカの女流作家。ジョージア州に生まれる。コロンビア大学の創作クラスで学ぶ。最初の長編『心は孤独な狩人』(1940/新潮社刊)でセンセーションを巻き起こした

ハーン小路恭子 : 1975年生まれ。専修大学国際コミュニケーション学部教授。米文学者

西田実 : 1916‐2006年。米文学者。東京外国語大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • kaoru

    巻頭の『悲しき酒場の歌』はマッカラーズの代表作。南部の田舎町で酒場を経営する大女アメリアと元夫の無法者メイシー,いとこのライマンの奇妙な関係には同性愛者でもあった作者の嗜好が微妙に影を落としている。ラストのアメリアの孤独と囚人たちの歌声が強い印象を残す。ピアニストを目指した少女時代に着想を得た『天才少女』、歌人の坂井修一が激賞した『木、石、雲』、南部出身で欧州を渡り歩く新聞記者がNYで前妻とその新しい家族に会う『渡り者』などどれも孤独を抱えつつ人とのつながりを求めてやまない人間が描かれる。マッカラーズの→

  • 優希

    面白かったです。それぞれの短篇全て1行目から引き込まれる感覚を味わいました。異質な存在が美しい世界を作り出している。こんな小説を読みたかったのかと思わされました。

  • Y2K☮

    「悲しき酒場の唄」が待望の復刊。他の作品も含め、著者の史実に触れることで味わいが変わる。でもそんなの知らなくて大丈夫。これ以上ないほどにキャラの立った人物造形に他人事と流せぬ展開の数々。「天才少女」が地味にエグい。昔は当たり前のようにできたことが、今は上手くできない。幼少期を卒業して考える習慣を身に着けたから? あるいは。努力だけではどうにもならぬこともある。だがそう断言できるほどの努力を重ねたか否かは本人にしかわからない。23歳で「心は孤独な狩人」を書いたマッカラーズはそれでもやはり「天才少女」だった。

  • 田中

    短編集を初めて読んだ。その細々とした描写を映しこんでいる。男らしい「女」であり無骨なミス・アメリと奇怪な小人せむし男ライマン。二人の間に芽生えた愛は、実は一方的なアメリアの愛だったのだろう。小人は、一瞬でマーヴン・メイシーという、あの問題男に惹かれたのだ。決闘ではライマンの裏切りに戸惑う。想いが切り裂かれるアメリアの廃人ぶり。たぶん酒場というか人との関係は、いつか失望が現れるのだろう。一瞬の出来事は、命運が明滅するのだろう。

  • 市太郎

    カーソン・マッカラーズの中・短編。読んだ印象としては、出口のない愛、だろうか。それも主に家庭内の。何か答えの出ないもどかしさが2023年の自分を総括されているようで、時々、感情のタガが外れそうになった。どの話も暗いという訳では無いのだが何か頭を抱えたくなるのだ。個人的に一番良かったのは「家庭の事情」だったが、何となくわかって来てからは「悲しき酒場の唄」「木、石、雲」「天才少女」「渡り者」も良かった。この作品群を好意的に受け取るのならば相手がどんな人でも、どんな形でも恐れずに愛して欲しい、という事だろうか。

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