Prisma (Papersleeve)

ブルーノ・コンデ : 透明感溢れるアコースティック･フレーバーとしなやかなヴォイスがリスナーの心を解きほぐす､サンパウロ･インディペンデントの絶品オーガニックMPB発見

優しいアコースティック・アレンジと、リードを司るヴォイスの柔らかさ･･･。何と心地良いことか。再生を繰り返すほどに､清らかな気持ちになっていくのさえ実感できる素晴らしい1枚は、ブラジルはサンパウロをフィールドに活動するブルーノ･コンデのアルバムだ。2003年にプロ･デビューという気鋭にして、その音楽性の高さは多くのミュージシャンから評価されるギタリスト／シンガー／コンポーザー。もちろん日本での知名度は皆無。だからこそブラジルMPBファンに広く届けたくなる衝動に駆られてしまうハイセンスな作品。

ミルトン･ナシメントを想起させる大らかなソロ･ヴォイスのイントロから、フォーキーなギター･フレーズ、ピアノ､ストリングスが揺らめくように重なる美しさのオープニングから､その才覚を体感。♀vo.ラリッサ･フィノシアーノのナチュラルな歌をフィーチュアしたM3までの構成は、まさにミナスの淡い風を運んでくるかの如し。サンバ･ジャズ調の軽快なM4、アコーディオンがブルージーに響くM5、質の高いソロ･アルバムでも知られるヘナート･ブラスをヴォーカルに迎え、ブルーノの麗わしいギターとフルートで綴るボサ･ナンバーM6と､中盤の変化に富んだ展開。ジャズ･ギターをアクセントにしたメロウ・サンバM8から、ソフトでいて情感に満ちたミディアム調のタイトル･トラックM9、再び♀vo.ラリッサを起用し､しなやかなデュオを披露するM10、インスト･セッション＋ポエトリー･リディング、ヴォイス･アンサンブルの余韻で包むラストへ進むドラマティックな展開へ。これらの楽曲は､すべてブルーノのペンによるもので、アレンジを司るピアニスト､テオ･カンセーロの手腕もり、アルバム全体の完成度を限りなく高いものにしている。

長きに渡り､好旋律を生み出してきたブラジル音楽シーンの土壌が育んだ､ブルーノ･コンデという新たな才能は、その音で多くのファンを魅了することは確実だ。
（メーカー資料より）