Music For Contrabass Vol.5: Jardanyi(Cb)Acs / Budapest Chamber So

メンデルスゾーンのコントラバス曲を作曲？
ボッテジーニ：コントラバス作品集Vol.5

HUNGAROTONによるボッテジーニのコントラバス作品集の第5集。19世紀的ヴィルトゥオーゾの音楽をコントラバスに持ち込んだことで知られているジョヴァンニ・ボッテジーニ(1821-1889)。指揮者としてもかなりの人で、カイロでヴェルディの「アイーダ」を初演したのもボッテジーニ。作曲家としてもコントラバスのための優れた作品を多数残しています。
　この第5集には3つの協奏曲がありますが、しかし目玉はメンデルスゾーン風の演奏会用アレグロでしょう。直接パクっているわけではないのですが、有名なメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を連想させるのはたしか。
　ボッテジーニというと超絶技巧コントラバス，というイメージを覆す豊かさのある作品です。一方、ブラヴーラ協奏曲はその名の通りのヴィルトゥオーゾまっしぐら。どっちも良いです。
　ヤールダーニがいつもながらの優れた演奏に、ヤールダーニ自身による丁寧な解説もあって、勉強にもなります。

・ボッテジーニ：ブラヴーラ協奏曲
・ボッテジーニ：コントラバス協奏曲　ロ短調
・ボッテジーニ：メンデルスゾーン風の演奏会用アレグロ，コントラバスのための大協奏曲

ゲルゲイ・ヤールダーニ（Cb）
ヤーノシュ・アーチュ（指揮）
ブダペスト室内シンフォニー（ヴェイネル＝サース・オーケストラ）

録音：2004年1月12-14日，4月13-16日，フンガロトン・スタジオ