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ISBN 10 : 4409031236
Content Description
私たちは物理的身体だけではなく、データの集合としての自己を形成する象徴的身体を持っている。現代におけるケアを考えるとき、両方の身体を視野に入れる必要があるのではないか。人間が自らの生存に配慮するセルフケアを行うとき、国家による生政治としてのケアに抵抗する別の可能性が開かれる。美術批評の世界的第一人者グロイスが、これまでの仕事の延長上で新しいケア概念を提起し、プラトン、ソクラテスからヘーゲル、ニーチェ、バタイユ、ハイデガー、アレントなど数々の哲学を独自の視点からケアの哲学として読み替える。
目次 : はじめに―ケアとセルフケア/ 1 ケアからセルフケアへ―プラトン、ソクラテス/ 2 セルフケアからケアへ―ヘーゲル/ 3 大いなる健康―ニーチェ/ 4 ケアテイカーとしての賢人―コジェーヴ/ 5 至高の動物―バタイユ/ 6 汚染する聖なるもの―カイヨワ/ 7 ケアテイカーとしての人民―ドゥボール/ 8 誰が人民なのか?―ワーグナー/ 9 現存在であることとしてのケア―ハイデガー/ 10 掃除婦の眼差しのもとで―フョードロフ/ 11 仕事と労働―アレント/ 12 革命のケア―ボグダーノフ
【著者紹介】
ボリス・グロイス : 1947年、東ドイツ生まれ。美術批評家。現在、ニューヨーク大学特別教授。レニングラード大学に学んだ後、批評活動を開始。1981年に西ドイツへ亡命。ロシア、ヨーロッパ、米国をまたぐ旺盛な活動で知られる
河村彩 : 1979年、東京都生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(博士)。現在、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授。専攻は、ロシア・ソヴィエト文化、近現代美術、表象文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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