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羅生門 / 鼻 / 芋粥 / 偸盗

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784003107010
ISBN 10 : 4003107012
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2002
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

王朝末期の荒廃した都を舞台に展開する凄惨な人間絵巻「羅生門」、師漱石も賞賛した、長い鼻を持つ禅智内供の内心の葛藤「鼻」、芋粥に異常な執着を持つ男「芋粥」、女をめぐる盗賊の兄弟の確執「偸盗」。いずれも『今昔物語』『宇治拾遺物語』などに素材を得たもので、芥川王朝物の第一冊として編集。

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • i-miya

    2014.01.15(01/01)(つづき)芥川龍之介著。 (p034)◎(『芋粥』、つづき)。 某という名ですます。 いったい『旧記』の著者は、平凡な人間の話にあまり興味を持たない。 この点、日本の自然派の作家とはだいぶ違う。 某と言う五位−、ともかくこれが主人公だ。 風采は上らない。 外貌はそれほどだらしなく出来ている。 藤原基経に仕え、毎日同じことの繰り返しをしていた。 だれも五位には注意を払わない。 下役から別当、侍所の司まで頭から相手にしない。 

  • i-miya

    2014.02.28(02/01)(つづき)芥川竜之介著。 02/26 (P036) 風采の上がらない五位。 年下の同僚もこの機会を利用して興言利口の練習をしようとした。 五位の面前でその鼻と口と烏帽子と水干とを品隲(ひんしつ)して飽きることを知らなかった。 そればかりではない。 彼が五六年前別れた女房と関係があったという酒飲み法師ともしばしば彼等の話題になった。 

  • i-miya

    2013.12.01(12/01)(つづき)芥川龍之介著。 12/01 (p027) 嘘のように萎縮している鼻。 満足そうに目をしばたく内供。 しかし、その日一日はまだ心配。 翌日、大丈夫だった。 二三日、するうち、意外な事実。 池の尾を訪れた侍、前より一層おかしそうな顔をして、鼻をじろじろ眺めていたことである。 中童子も思わず吹き出す。 もう一度同じ不幸に陥れてみたい他人の利己主義。 傍観者の利己主義。 寒くなったある夜、鼻がむず痒い。   

  • i-miya

    2013.07.16(つづき)芥川龍之介著。 2013.07.13 下人は、守宮(やもり)の足音を盗み、上まで上る。 死骸の群れ、土をこねてつくった人形のよう。 臭気に思わず鼻を覆う次の瞬間、猿のような老婆。 旧記の記者の語を借りれば、「頭身の毛も太る」ような感じ。 髪の毛一本ずつ毟る老婆。 死人の髪の毛を抜く。 下人にとってそれは悪だった。 何をしていた、いえ、いわぬと、これだぞ。 この老婆の生死を自分の意志が支配している。 

  • i-miya

    2013.06.16(つづき)芥川龍之介著。 2013.06.14 きりぎりす。 羅生門は、朱雀大路にある。 ならば、他人、人がいてもおかしくないのに、下人一人、というのである。 市女笠(いちめがさ)、揉烏帽子(もみえぼし)がいてもよさそうなものである。 それは、ここのところ洛中のさびれた方による。 この二三年、京は、地震、辻風、火事、飢饉の禍が続いたためであった。 

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