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日本郵政という大罪

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Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784828418476
ISBN 10 : 4828418474
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

郵政民営化の設計者が明かす市場を揺るがすメガ官営企業の実態!!

目次 : 第1章 日本郵政株を買ってはいけないあまりにもシンプルな理由(民営化から10年、日本郵政の真の実力/ 内輪のロジック優先の「親子上場」という愚)/ 第2章 なぜあのとき、郵政民営化が必要だったのか(郵政、大蔵ベッタリという過ちの始まり/ 官から民へ、カネの流れを変えよ!)/ 第3章 ここまでやらなければ郵政民営化は達成できない(目指すは世界に通用する民営郵政グループ/ 役人の飽くなき執念とプログラミング対決/ 郵便事業の衰退を救う手は本当にないのか?)/ 第4章 改革の中身から透けて見える政治家の質、官僚のレベル(政治家に必要なたった一つの大事な資質/ 信念なき政治の犠牲者はいつも国民という哀しい真理)/ 第5章 この国を100年以上蝕み続ける“お上信仰”という病(社会閉塞を自ら招く「人民は弱し、官僚は強し」観念/ 新国立競技場問題も改革退行もおかしなことには必ずワケがある)

【著者紹介】
高橋洋一 (経済学者) : 嘉悦大学教授、株式会社政策工房会長。1955年東京都生まれ。都立小石川高等学校(現・都立小石川中等教育学校)を経て、東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。1980年に大蔵省(現・財務省)入省。大蔵省理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)、内閣参事官(首相官邸)等を歴任。1990年代に「財投改革」に携わった後、小泉内閣・第一次安倍内閣ではブレーンとして活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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2021年3月期の郵政グループの決算において...

投稿日:2021/04/25 (日)

2021年3月期の郵政グループの決算において、上場直前の大型投資として実行した豪トール社の事業売却及びこれに伴う損失が700億円ほど計上されると報道された。当初の投資が5000億円ほどであったので、21年3月期以前に実施済みの損失と合わせて5000億円のほぼ全額が損失となった。経営自由の原則のもと、ビジネスの成功失敗は運みたいなもので経営責任は適切な意思決定がなされたどうかによる。この点がもはやうやむやになっており、日本のダメな大企業の典型のような形が今の日本郵政グループである。 著者は郵政民営化のスキームを構築した郵政民営化の第一人者である。郵政民営化は民主党政権下で当初と異なる形に変えられ、なんと株式上場を実現した。当初案では4つの事業会社でユニバーサルサービスは郵便事業だけに持たせ、銀行事業と保険事業は完全な民営化。この両事業は規模が大きいものの、収益性が高い商品サービスがなく、民営化による合理化を期待する形である。そして、郵便局事業は不動産事業として、kitteのような一等地の立地を活用しつつ、かんぽの宿を一括して売却と4つの事業会社はかなりいい線をいっていたはず。これを実現できなかった既得権層である官僚の抵抗と異様な多さを誇る特殊法人、政府系金融機関の現実を改めて知るとともに、まだまだ日本はスリム化できるということも分かる一冊。

DJもちお さん | 東京都 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • noby

    書いてあることが事実なのは、郵政関連株の株価を見れば、どなたでも納得できるはずです。

  • hk

    2015年11月に日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の三社株式が同時上場された。この三社と政府の資本関係は次の通りだ。まず政府が日本郵政の30%以上の株式を所有し、日本郵政はゆうちょとかんぽの株式を50%以上保有する。つまり、ゆうちょとかんぽは日本郵政の子会社であり、かつ親会社である日本郵政の大株主に日本政府が君臨して、郵政グループに大きな影響力を保持し続ける訳だ。わたしなんぞは「これで、郵貯マネー300兆円がアメリカの財布にならずに済んだ」と胸を撫で下ろしているのだが、著者の高橋氏は相当にお冠の様子だ。

  • jack

    国民の個人情報を扱う行為を、民間に移譲するべきではない。郵便だけは公的に扱うべき。 高橋先生、自画自賛が過ぎないか? b/cで問えないから、「公」が存在すべきなのでは?

  • mm71

    いつもながら高橋先生の解説は明快でわかりやすいです。ゆうちょ銀行=資金運用力がない(国債運用ぐらいで融資のノウハウなし)、かんぽ生命=同じく資金運用力なし、商品開発力なし、日本郵便=そもそもジリ貧で宅配便市場でもヤマト、佐川の後塵を拝す。そもそもビジネスモデルに問題があるのに、ゆうちょ、かんぽは、不完全民営化のため業務制限あり(官業の民業圧迫を防ぐため)で成長性なし。2005年の民営化から、その後の民主党政権での逆コース(ある意味再国有化)に対して、無念がありありと感じられます。

  • kota

    小泉政権下で郵政民営化の制度設計に携わった元財務省の著者。2012年に政権交代が起き、郵政民営化は変質してしまった。政府が保有するゆうちょ銀行とかんぽ生命の株は、100%売却となるはずが一定割合を政府が持ち続けることとなった。この金融2社は不完全な民間企業なのである。民間にならなければ新商品の開発や新分野への参入も難しい。すでに金融2社は上場済みだが、著者はそのような会社の株を買う意義は見当たらないと主張。本書のタイトルは、日本郵政を批判するものではなく、変質してしまったことに対する糾弾とも思える。

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