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人とミルクの1万年 岩波ジュニア新書

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784005007905
ISBN 10 : 4005007902
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2014
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

氷河期が終わり、約1万年前、家畜の飼育が始まった。やがて“搾乳”の発明により、家畜のミルクに大きく依存する、牧畜という生活様式が西アジアで始まった。ミルクを保存食にするための工夫から、ヨーグルトやチーズ、バターなど乳製品も生まれた。ユーラシア大陸の各地に牧畜民をたずね歩いてきた人類学者が、読者を牧畜と乳文化の雄大な歴史へと案内する。

目次 : 1章 動物のミルクは人類に何をもたらしてきたか/ 2章 人類はいつからミルクを利用してきたか/ 3章 ミルクの利用は西アジアの乾燥地で始まった/ 4章 都市文化がひらいた豊かな乳文化―インドを中心に/ 5章 ミルクで酒をつくる―寒く、乾燥した地域での乳加工/ 6章 ヨーロッパで開花した熟成チーズ/ 7章 ミルクを利用してこなかった人びと/ 8章 乳文化の一万年をたどり直す

【著者紹介】
平田昌弘 : 1967年福井生まれ。1991年東北大学農学部畜産学科卒、1999年京都大学博士号(農学)取得。2000年京都大学東南アジア研究センター研究員(日本学術振興会特別研究員)を経て、2004年から帯広畜産大学准教授。1993年〜96年にはシリアにある国際乾燥地農業研究センター(ICARDA)に準研究員(青年海外協力隊員)として派遣され、植生調査と牧畜研究に従事。以後一貫して、牧畜と乳文化とを追い求め、ユーラシア各地をフィールド調査(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • けんとまん1007

    ミルクに限らないが、それを加工して食すること、保存すること、さらに加工を加えることなど、その長い歴史の上に、今の自分たちの食生活があることを考えた。ミルクの質・量の違いや、風土・自然などの環境の及ぼす影響も、多様なものを生んだ要因だと思う。そこには、いくつもの偶然や観察などもあっただろう。大地の恵みに感謝だ。

  • ホークス

    2014年刊。全く知らない分野。乳食文化は西アジアで始まり、ユーラシアに広まった。生乳の加工法には四つの系列、@発酵させる、Aクリーム(乳脂肪分)を分離、B凝固剤(酢など)を使う、C加熱濃縮、がある。湿度や寒暖によって加工法の選択、食べ方、搾乳する家畜も様々。モンゴルでは糖分の多い馬乳が酒造り(馬乳酒)専用であるとか、インドでは乳脂肪分の多い水牛が伝統的なコブウシを圧迫しているなどの話が面白い。チーズの熟成は湿潤冷涼なヨーロッパの文化。カルシウム摂取に搾乳が必要だった地域かどうか、の話は特に興味深い。

  • あみやけ

    奥が深いし、歴史は長いですね。人にとって乳文化はとても大切なものだとわかりました。まさに人の知恵です。加工の意味もよくわかりました。やっぱり、哺乳類はすごい。こういう本を読むと人の知恵と歴史がわかり、読後感がいいです。また、酪農体験をしたいです。

  • アオイトリ

    「砂糖の歴史」が面白かったので)前半面白みは今ひとつだったけど、後半よかったです。家畜から搾乳し、ミルクを食料とする文化は人類史上、西アジア(たとえば砂漠のベドウィン)で始まった。過酷な自然環境のもと、命を繋ぐミルクを保存するためにヨーグルト→チーズへ加工する。インドでは加熱濃縮した乳菓が生まれ、冷涼なモンゴルではクリーム分離と乳酒作りが可能に。ヨーロッパではカビを利用した熟成によって、より美味しいチーズが生まれる。魚などカルシウム源が豊富な日本のような地は乳文化が発展しなかった点に納得です。

  • ふみすむ

    実質的な内容は農学博士としての著者の学識と多地域のフィールドワークから得た状況証拠・科学的事実とによるミルクの文化人類学だが、書名に1万年とある通り、総括では各章の分析結果を元にした「ミルクの世界史」とも言える人類史の仮説が提唱されていた。土器に付着した有機物に含まれるミルク由来の脂肪酸から安定同位体分析によって、人類最古の乳利用は今のところ紀元前7000年ほど前の西アジアまで遡れるようだ。

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