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驚愕の曠野 新潮文庫

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101171425
ISBN 10 : 4101171424
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2002
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

何度死んでも魔界に転生してしまう絶望的運命を著者十八番の超虚構で描く表題作。読者の恐怖観を完全にくつがえす自選ホラー傑作集第二弾。

【著者紹介】
筒井康隆 : 1934(昭和9)年、大阪市生れ。同志社大学卒。’60年、弟3人とSF同人誌「NULL」を創刊。この雑誌が江戸川乱歩に認められ「お助け」が「宝石」に転載される。’65年、処女作品集『東海道戦争』を刊行。’81年、『虚人たち』で泉鏡花文学賞、’87年、『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、’89(平成元)年、「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、’92年、『朝のガスパール』で日本SF大賞をそれぞれ受賞。’97年、パゾリーニ賞受賞。’96年12月、3年3カ月に及んだ断筆を解除。2000年、『わたしのグランパ』で読売文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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本書は「魚」「冬のコント 」「二度死んだ...

投稿日:2009/11/28 (土)

本書は「魚」「冬のコント 」「二度死んだ少年の記録」「傾斜」「定年食」「 遍在」「遠い座敷 」「メタモルフォセス群島 」「驚愕の曠野」の9作品が収録されています。中でも、表題作は傑作で、私個人としては筒井作品の中で最も好きな作品であります。物語世界の陰暗でヒリヒリするような空気感は一度読んだら忘れられないもので、この小説に出会って以来、人間の原罪のようなものをより強く意識するようになったように思います。

吉岡富万 さん | 大阪府 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • こばまり

    実家より持ち帰り再読。悪夢が次から次へと。表題作を初めて読んだ時の衝撃たるや。興奮して急いで同じ本(河出文庫文藝コレクションだった)を買って幼なじみにあげたことを思い出す。

  • ざるこ

    9篇。性懲りもなくまた筒井康隆を読む。引き続きグロくて吐きそう。「定年食」定年迎えたら家族に殺され喰われるんですってよー。まぁ、もう慣れた。しかし何はなくとも「驚愕の曠野」がすごい。2回読んだ。話は332巻から始まる。読み聞かせる「お姉さん」の説明により長い物語のまだ途中であることがわかる。時代も場所も不明、広がる曠野、謎の生物、叫び声。塩肉を食べ彷徨い歩き、ただただ生き延びる。死んだ記憶と殺した記憶。輪廻転生を繰り返し奈落の底の底へと堕ちていく。涙を流し姿を変えても終わらないこの世界。心理的にやられる。

  • まるほ

    第1集『懲戒の部屋』に引き続き、第2集を読む。▼本作も、濃厚な筒井テイストで、不条理、グロ、ナンセンス、ドタバタなどのさまざまな角度のホラーが味わえる一冊。▼『定年食』は、同じテーマの藤子F不二雄のSF短編(『定年退食』)があるが、筒井御大の手にかかれば、生半可なものではないド直球な作品に。▼『遍在』は正直なところ良く理解できなかった。理解できないことがホラーなのか?▼中編『驚愕の曠野』は、物語中の読み手と物語が次第に混然一体となる、不思議な世界観。▼第1集と合わせて筒井ワールドを楽しみました。

  • モトラッド

    ★★★ 本書購入のキッカケは約40年前「人は鯨の先行種」という趣旨の短篇収録の文庫を引越で紛失。再読したいがため。(ご存じの方、情報を頂けると幸甚!)自選のホラー傑作集第二弾。残念だが第一弾と比べ大幅にクオリティが下がる。標題作はグロいが、その世界観は理解できる。『メタモルフォセス群島』は、私が探している前述の作品でテーマになっている“種の進化”が、また別のカタチで表現されており、とても興味深く読めた。その他は、頁を増やすため加えたと酷評されても仕方ないレベル。今後はホラー以外の筒井作品を読んでいきたい。

  • Aminadab

    『夢の木坂…』(87年)を読んだので、翌年のこの表題作を読んでみた。評判通りの傑作で読み応え十分。しかし何を言ってもネタバレになるので何も書けない。最初これ一作で一冊の本として出たが、一気に読ませる中篇小説だからこうして短編集のトリに収まっている方がすわりがいい。最初にオチだけ決めてあとはそこをめざして筆力まかせの即興で書いていった感じで疾走感がたまらない。唯一のキズはあまりにも間抜けなタイトルか。それ以外の作は全部既読だが「定年食」(75年)の昭和感が沁みる。こんなに全部説明しちゃわなくてもいいのに。

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