Product Details
ISBN 10 : 4480085726
Content Description
この世の如何なる酸鼻であろうと許容し、愚劣で、無意味な生存を肯定する。此岸を「彼方」として生きる明確な意志さえあれば、人生は「甘美」な奇跡で満ち溢れる。柄谷行人の「営みとしての批評」を炙り出し、破壊的な衝動と理不尽な力を村上春樹の小説に読みとる。芥川の「憎悪と笑い」、谷崎の「虚無的な決意」、日本の弱き神の脆き夢としての『万葉集』…、さまざまな文学を巡りながら、およそ倫理や社会道徳に迎合することなく、世俗の最も愛情こまやかな絆からさえ逃れ出る、耽美への意志が穿つ現世の真実。平林たい子賞受賞の挑戦的な評論集。
目次 : 批評私観―石組みの下の哄笑/ 柄谷行人氏と日本の批評/ ソフトボールのような死の固まりをメスで切り開くこと―村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』第一部、第二部/ 放蕩小説試論/ 芥川龍之介の「笑い」―憎悪の様式としてのディレッタンティスム/ 精神の散文―佐藤春夫論/ 水無瀬の宮から―『蘆刈』を巡って・谷崎潤一郎論/ 木蓮の白、山吹の黄/ 斑鳩への急使―万葉集論/ ほむら、たわぶれ―和泉式部論/ さすらいたまふ神々―生きている折口信夫/ 日本という問い/ 生活の露呈―河井寛次郎論/ 甘美な人生
Customer Reviews
Book Meter Reviews
こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。
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しゅん
読了日:2021/04/08
しずかな午後
読了日:2025/01/17
ダイキ
読了日:2018/04/29
aquirax_k
この世はもう時期おしまいだ
読了日:2015/05/19
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