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プル-ストを読む 『失われた時を求めて』の世界

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087201758
ISBN 10 : 4087201759
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2002
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

20世紀文学の記念碑「失われた時を求めて」の個人全訳を完成させた著者による、プルースト世界への招待。恋愛、記憶、ユダヤ人、同性愛、文学の意義…。現代にも通じる、その主要なテーマをやさしくスケッチする。

【著者紹介】
鈴木道彦 : 1929年、東京生まれ。東京大学文学部仏文学科卒業。一橋大学教授、独協大学教授を経て、独協大学名誉教授。『プルースト論考』(筑摩書房)『異郷の季節』(みすず書房)など著書訳書多数。プルースト研究では国際的にも知られる。『失われた時を求めて』(全十三巻、集英社)の訳業で2001年度の日本翻訳文化賞と読売文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 夜間飛行

    著者の『失われた時を求めて』との出会いから始まり、この作品の価値、即ち20世紀文学の出発点にして代表作とされる理由について語る。それによればジョイスの『ユリシーズ』や第一次大戦後のシュルレアリスムと並んで意識や夢を記述している事、しかも内面を記述する方法をとりながら、同時代の風俗から社会に至るまで克明に再現している点が指摘される。スノビズム、反ユダヤ主義、同性愛などの解説も参考になる。以前、井上究一郎訳で飛ばし読みをしたが、かのロラン・バルトも「誰がプルーストを飛ばし読みしないだろうか?」と言ったそうだ。

  • SOHSA

    《図書館本》プルースト研究の第一人者である著者が『失われた時を求めて』の読み解きを中心にプルーストについて語る。『失われた時を求めて』の第1巻、光文社版と岩波版とを読み終えた時点で、この作品の全体像を俯瞰したくなり本書を手に取った。この作品のフランス文学、ヨーロッパ文学における意味と位置付け、プルーストの思想の一端に触れることができた。どこか遠く近寄りがたい存在であったプルーストがほんの少し、近づいてきてくれたようだ。

  • NAO

    プルーストは美しい文章を楽しむものだとか、あれこれ考えずにただ読めばいい、とかいわれている。だが、何の下準備もなしに延々と続く文章を読んでも、何のことだかわからなくて、結局挫折することになってしまうのではないかと思う。せめて今読んでいる部分はどんな意図をもって書かれたのか、最低限の知識は持っていた方がいいのではないか。そう思って読み始めた本。『失われた時を求めて』を読み終わったとき、もう一度じっくりと読み返したらまたさらに深いところが見えてきそうだ。

  • おおた

    岩波訳の吉川一義『プルーストの世界を読む』は1巻を丁寧に読んでいく一方、こちらは全体のポイントをコンパクトにまとめている。全体を扱うのでラストのネタバレも豊富にあるため要注意。でも、本書のおかげでぼんやりとしたプルーストの世界に焦点が合うような気持ちよさがある。囂しい会話に埋もれた本作の特徴がきれいに浮かび上がってくる様は、日本趣味として扱われた花茶を彷彿とさせる。プルースト読むなら必携の一冊なのに、案外売ってないんですよね。

  • かふ

    これ以上の入門書はないと思う。翻訳家ならではのわかりやすさと解説。マドレーヌ効果も、「プチ・マドレーヌ」だけではなく紅茶についても述べる。菩提樹の花の紅茶はハーブ・ティなんだ。お湯を注ぐと萎れた花が水中花が開くようになるというイメージ。それで無意識の中のコンブレーの庭が蘇る。ティー・タイムが儀式的な装いで、それはケルト人の信仰につながるという。まあ、無意識的な記憶の幽霊(ゴースト=妖精)たち。死者を蘇えさせる儀式としてのお茶の時間。

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