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百句燦燦 現代俳諧頌

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062900157
ISBN 10 : 4062900157
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2008
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ありうべき最高の美学は虚無―生涯徹底した反リアリズム、芸術至上の立場を貫いた塚本邦雄。藤原定家等中世の歌人を理想とする塚本にとり俳諧は、近世という暗黒時代に咲く「異次元の巨花」であった。その輝かしい裔である現代俳人、石田波郷、西東三鬼、下村槐太、寺山修司、飯田蛇笏等、六九人の秀句一〇〇を選び、斬新かつ創造的評釈を展開。稀代のアンソロジストによって招喚された現代俳諧頌。

目次 : 1章 森森(石田波郷―金雀枝や/ 下村槐太―河べりに ほか)/ 2章 瀟瀟(下村槐太―百日紅/ 西東三鬼―緑蔭に ほか)/ 3章 炯炯(西東三鬼―赤き火事/ 中村草田男―晝寢の後の ほか)/ 4章 〓〓(えんえん)(中村草田男―父となりしか/ 富澤赤黄男―眼に古典 ほか)/ 第5章 〓〓(びょうびょう)(富澤赤黄男―蝶墜ちて/ 石田波郷―勿忘草 ほか)

【著者紹介】
塚本邦雄 : 1920・8・7〜2005・6・9。歌人、評論家、小説家。滋賀県生まれ。歌誌「日本歌人」(前川佐美雄主宰)に入会。1951年、『水葬物語』で歌壇に登場。60年、岡井隆、寺山修司等と「極」を創刊。85年、歌誌「玲瓏」主宰。反リアリズムの前衛短歌の雄として精力的に活動。『日本人靈歌』で現代歌人協会賞、『詩歌變』で詩歌文学館賞、『不變律』で迢空賞、『黄金律』で斎藤茂吉短歌文学賞、『魔王』で現代短歌大賞を各々受賞。97年、勲四等旭日小綬章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • かふ

    塚本邦雄の過剰な解釈が面白い。たぶん塚本は作品は作者の手を離れれば読者に委ねると思っているのだろう。十七文字しかない俳句を2ページに渡って解釈するのだから過剰にもなるだろう。批評とはそういうものであると思う。好き嫌いは別にして。「ほととぎす迷宮の扉(と)開けつぱなし 塚本邦雄」この俳句に塚本邦雄のすべてがあると思う。前衛俳句好きにはたまらない句が並んでいる。「河べりに自転車の空北斎忌 下村槐太」青空にいろんな北斎の絵が浮かぶよな。ただ塚本邦雄は歴史的仮名遣いで旧字なんだけど。

  • yumiha

    気になる塚本邦雄の選んだ百句。旧字や文語に躓きながらも、読み終えた。「蝶死にて流るる水を今も踰ゆ(石田波郷)」「蝶墜ちて大音響の結氷期(富澤赤黄男)」「音楽を降らしめよ夥しき蝶に(藤田湘子)」「凍蝶のいまわのきわは大伽藍(榎本冬一郎)」と蝶の句は4句あるが、みな死んでいる(湘子の音楽は、きっと鎮魂歌)。このように塚本の美学や考え方がとても色濃い本書。鑑賞文も、句から短編小説を繰り出したりと楽しんでいるのがよく分かる。ときどき開いて読み返したいのだが、文庫本ながら1300円!に躊躇している。

  • fonfon

    通院の待合室で読むのにぴったりの本。持ち歩いては、好きな句のところを読みかえす。俳句の世界は魑魅魍魎が跳梁跋扈、と思う。橋本治の解説が痺れるほど素敵。

  • 六波羅

    既読に入れたけど、実はまだ完読してない。なぜなら、この本は旧字、旧仮名遣いで僕の頭脳では、全く歯が立たないのだ。ネットで検索しながら真面目に取り組んだとしても完読には半年くらい擁するだろう。一編々々が短いから、じっくり腰を据えて、読んでいくしかない。最後に僕の駄句(こんな言葉俳諧界にあるかわからないが)を書いて終わりにしよう。芥子(ケシ)の実を傷つけたるや白日夢(はくじつむ)

  • 散歩いぬ

    万年筆での落書き用に、前から気になっていた塚本邦雄選の句集を。4、5回書き写して句のイメージを膨らませたところで一句ごとの選評を読むとそれ自体が芸術的で華麗と言う他ない。塚本邦雄自身の短歌まで調べて書き写してしまった。「ほととぎす啼け わたくしは 詩歌てふ 死に至らざる病を生きむ」「憤怒は冬の蘭、にくしみはほととぎす、愛はアレクサンドロス」「髪そよぐガザ美容院 十人の人妻が電気椅子に目をつむり」ダンディズムあり耽美あり辛いユーモアあり。良いよー。

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