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日本の歴史をよみなおす

User Review :5.0
(1)

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480089298
ISBN 10 : 4480089292
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2005
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

日本が農業中心社会だったというイメージはなぜ作られたのか。商工業者や芸能民はどうして賤視されるようになっていったのか。現代社会の祖型を形づくった、文明史的大転換期・中世。そこに新しい光をあて農村を中心とした均質な日本社会像に疑義を呈してきた著者が、貨幣経済、階級と差別、権力と信仰、女性の地位、多様な民族社会にたいする文字・資料の有りようなど、日本中世の真実とその多彩な横顔をいきいきと平明に語る。ロングセラーを続編とあわせて文庫化。

目次 : 日本の歴史をよみなおす(文字について/ 貨幣と商業・金融/ 畏怖と賤視/ 女性をめぐって/ 天皇と「日本」の国号)/ 続・日本の歴史をよみなおす(日本の社会は農業社会か/ 海からみた日本列島/ 荘園・公領の世界/ 悪党・海賊と商人・金融業者/ 日本の社会を考えなおす)

【著者紹介】
網野善彦 : 1928−2004年。山梨県生まれ。東京大学文学部史学科卒業。名古屋大学助教授、神奈川大学短期大学教授、同大学特任教授を歴任。歴史家。専攻は、日本中世史、日本海民史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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正に網野史学のエッセンスの詰まった一冊。...

投稿日:2012/11/24 (土)

正に網野史学のエッセンスの詰まった一冊。日本史を再構成しています。

stella さん | 千葉県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • はっせー

    今まで学校で勉強してきた歴史は古代から現代まで年号ごとに区切られて勉強してきた。この本は年号ごとではなくジャンルごとに歴史を伝えている。また著者の網野さんが日本中世の専門家であるため中世を中心になっていた。南北朝の動乱によって今までの権力や特権が崩壊したことにより穢多 非人と呼ばれる人が出てきたのには驚いた。また百姓=農民というのが真実ではなかった。百姓とは我々一般市民を指しており、全員が全員農民ではないということが勉強になった。発売されてもう20年近く経つ。それでもなお輝き続けている本であった!

  • (haro-n)

    再読読了。日本史を不勉強な人間の感想であることをご了承下さい。前半は、旧来の日本史の時代区分に疑問を投じ、14世紀の南北朝動乱を社会の大きな転換期としその社会変化の実態を明らかにする。以前は聖なる領域に関わる仕事をする存在として天皇や律令体制と結び付いて社会的地位も力も持っていた非人や遊女等は、律令体制の崩壊後の変化や彼らに対する「穢れ」の意識の強化を経て近世以降蔑視された。後半は、日本は農業中心の自給自足社会だったとするのは大きな間違いで、漁・林・商業などの多様な産業に支えられていたことを説明する。

  • molysk

    網野善彦は、歴史家。専攻は日本中世史。商工民、芸能民や海民などの非農業民に着目して独自の史観を構築した。本書は、日本社会の大転換期である中世を考え直す。前半は、古代における畏怖の対象が、賤視の対象へと変化する過程を、被差別身分や女性の地位、文字や貨幣、天皇の権威などから論ずる。後半では、農本社会と思われてきた日本が、実際には流通網や金融網が発達し、米以外の商品も交易された多彩な社会だったと述べる。穢れによる差別を受けながらも誇り高く生きる「道々の輩」を描いたのが、隆慶一郎の「吉原御免状」などの作品である。

  • naoっぴ

    中高の日本史の成績中程度、そこからウン十年たち、日常に必要のない知識は頭の奥の引き出しにしまいこまれたままの私の頭でもとても読みやすくて面白かった!表題通り歴史の読み直しの一冊。「百姓」と呼ばれるのは農民だけではなく他の職の民も全て含むこと、そのことからこれまでの日本の様々な歴史認識に誤りが生じてくるという話、また非人や水呑百姓の身分も実は教科書とは異なるという驚き。今まで学んできた常識がひっくり返された気分です。何ごとも常識に固まらず柔軟に思考しないといけませんね。勉強になりました。

  • おたま

    網野善彦の本を読むのは初めて。一読、これまで持っていた「日本の歴史」に対するイメージが、様々な点で覆されていった。特に弥生時代以来農業が中心だと思っていた人々の暮らしが、実は百姓=農民ではなく、百姓の中には様々な業種の人、特に海上流通、金融、職人的な業種をしていたことも含まれるということに、常識的な見方が覆された。家の中に閉じ込められていた女性も、自由に出かけていく。「倭人」は、広く九州から朝鮮、中国沿岸部にも広がる地域だった。等々、そうとうイメージの転換が求められている。網野さんの他の本も読みたい。

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