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サキ短編集

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784102026014
ISBN 10 : 4102026010
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2007
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ビルマで生れ、幼時に母と死別して故国イギリスの厳格な伯母の手で育てられたサキ。豊かな海外旅行の経験をもとにして、ユーモアとウィットの糖衣の下に、人の心を凍らせるような諷刺を隠した彼の作品は、ブラックユーモアと呼ぶにふさわしい後味を残して、読者の心に焼きつく。『開いた窓』や『おせっかい』など、日本のSFやホラー作品にも多大な影響をあたえた代表的短編21編。

【著者紹介】
サキ : 1870‐1916。イギリスの作家。本名ヘクター・ヒュー・マンロー。「モーニング・ポスト」の海外特派員を務め、1904年に短編集『レジノルド』を刊行。他に『獣と超獣』等の短編集があり、欧米ではO・ヘンリと並ぶ短編の名手と評されている。第一次大戦で戦死

中村能三 : 1903‐1981。福岡生れ。旧制福岡高校中退。職業翻訳家の草分けとして、戦前から多数の翻訳を手掛けた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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サキの存在を知ったのは平井呈一編の「怪奇...

投稿日:2021/04/08 (木)

サキの存在を知ったのは平井呈一編の「怪奇小説傑作集」でしたが、はじめて読んだ作品集が本書。「開いた窓」わ読んだときには作中に登場する女の子が可愛く感じられたのですが、どうやら、そう思わない人が多いらしいですね…。同じく収録されている「マルメロの木」などの作にも登場するので、サキというとクローヴィスより、こっちの女の子の方が思い浮かびます。サキはO・ヘンリーとよく比較されますね。私は冷笑的なサキの作風の方が好みです。なかでも、「宵闇」は洗練されていて見本のような話です。いじわるでも、なんとなく胸がすくのは登場人物が鼻持ちならない人が多いからかもしれません。

R さん | 埼玉県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア

    短篇小説の名手と賞されるサキだが、これまでは機会がなく初読。本書には、彼の残した35の短篇の内21篇を収録。個々の小説は短く、最後に所謂オチのようなものがついて幕―という結構が基本型。よく言えば古典的なスタイルだが、幾分の古さもまた否めない。そのエンディングも驚くようなものではなく、シニカルなものが多い。このあたりは、天性のアメリカ善人のO.ヘンリーとは違って、サキが天性からイギリス人の感覚を身に着けていた証しだろう。篇中では「開いた窓」、「宵闇」、「おせっかい」等に典型的に見られるユーモアを楽しみたい。

  • 修一朗

    津村記久子さん「サキの忘れ物」がとても気に入ったのでこっちへ。サキはミャンマー人と思っていたら違ってました。オー・ヘンリーと双璧をなす短編の名手ということだが風味はちょっと違う感じ。階級・貧困・世代,あらゆる階層間で発生する無理解や黒い感情をいじってチクリと刺してやろうっていうやつだ。単純なコントも面白くて「太った牡牛」はたっぷり笑わせてもらった。文章の捻りが効きすぎて笑い処どこっ?ってなる作品も結構あって,ちょこちょこ読み直すのによさそう。だからホテルのベッドサイドに置いておくのに最適な本,なのだ。

  • 文庫フリーク@灯れ松明の火

    お誘い頂いたイベント「奇妙な味・海外作品読書会」のため予習(笑)巻頭の「二十日鼠」を読んだ時は、星新一さん?と感じた初サキ作品。即興で話を作り出す、同じ名前の少女ヴェラが登場する「休養」「マルメロの木」そして最も好みはブラックジョークの効いた「開いた窓」21編中では互いに殺意を抱く隣人同士が、狩猟の森で陥った窮地をきっかけに心を開く「おせっかい」但し、二人の窮地を救いに来たのは部下ではなく・・。今から140年以上前に生まれたサキ。古さを感じさせないスパイスの効いた味でした。

  • 文庫フリーク@灯れ松明の火

    【サキ誕生日読書会'17】やはり好みは、信憑性のありそうな作り話でっち上げる少女ヴェラ登場の「開いた窓」「休養」「マルメロの木」の3編。けれど苦し紛れとはいえ、「夫には変わった盗癖の病がある」と濡れ衣着せた上、その夫本人に感謝の言葉言わせるピーター夫人もかなりツラの皮が厚い「七つのクリーム壺」 O・ヘンリーならどんな綺麗なオチをつけただろう?と思わせる、雪原に響くおびただしい狼の群れの遠吠えと、あまりの寒さに裂けて倒れる樹が印象的な「セルノグラツの狼」1日遅れだけれど、ハッピーバースデー サキ!

  • 新地学@児童書病発動中

    【第2回サキ誕生日読書会】に参加して読んだ本。サキの短編は本当に面白くて、読んだ後に思わず「うまい」とつぶやくことが多い。他の本で読んだ話も楽しく読めた。「開いた窓」はもう何回も読んでいるが、読むたびに絶妙なオチに唸ってしまう。今回改めて読んでみて、登場人物の巧みな描き方やしっかりした文章(やや古風だが)に感心した。この二点があの忘れがたい筋運びを支えているのだろう。

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