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アメリカの夜

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062730570
ISBN 10 : 406273057X
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2001
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

J文学の旗手が放つ21世紀の新しい小説!25歳の唯生は秋分の日生まれ。「特別な存在」である自分を探す物語。「近年読むに値する1冊」として熱狂的に迎えられた群像新人文学賞受賞の著者デビュー作。

【著者紹介】
阿部和重 : 1968年山形県生まれ。日本映画学校卒業。演出助手などを経て、1994年本作品で群像新人文学賞を受賞しデビュー。1999年『無情の世界』で野間文芸新人賞受賞。他の著書に『ABC戦争』『公爵夫人邸の午後のパーティー』『インディヴィジュアル・プロジェクション』、エッセイ集『アブストラクトなゆーわく』がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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最近は中途半端なエンタメで、個人的には、...

投稿日:2018/12/31 (月)

最近は中途半端なエンタメで、個人的には、少し残念な感じですけど、このデビュー作にはやられました。文体をはじめとしたスタイルがとても90年代してて、平成の終わりに再読したい。

kodama さん | 北海道 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ケイ

    リズムに慣れるのに時間を要した、リズムに慣れると、バカバカしい若者の凝り固まった青い屁理屈に延々と付き合わさせれるのだが、それが不快でもない。こういう、自己の中で中途半端なまま吐き出されずに溜まった思考エネルギーは滑稽で、痛々しく、結局何も生み出さないまま終わるのだろうが、その着地を見事にしたのは、作者の阿部和重が滑稽な自分を中山唯生にうまく演じさせ、彼が自分に課した鍛錬(それは、まわりをあんぐりとさせるような勘違いから生じたのに)が結局、実を成していたからだろう。最後の唯生のキレ方がロックでよかった。

  • yoshida

    阿部和重さんのデビュー作品。阿部和重さんの作品は物語に入り込むまで、時間を要する場合がままある。デビュー作品でもあり本作は尚更か。読みやすい作品ではない。狂気と発露と暴走、そしてカタルシス。阿部和重さんの作品に内包する要素が詰まっている。喜代三と撮影現場に向かうところからカタルシスと回収は始まる。この為に阿部和重さんの作品を読んでいると言っても過言ではない。冒頭でのブルース・リーとジークンドーが回収される場面は笑ってしまう。最後の主人公の振れ幅。この狂気とカタルシスを充分に楽しむことが出来た。

  • けい

    阿部和重さんのデビュー作品。主人公中山唯生は「映画」の世界に自己を置き、唯々思案にふけっている。筆者自身を主人公に投影し、戦う姿勢を明らかにする。序盤は理屈ぽく、こねた文章は読み進めるのに苦労する。我慢して読み続けると筆圧が上がって一気に物語が動き出す。洗練される以前の筆者の文章、少し青臭い印象を受けるが、これはこれで魅力的だった。

  • コットン

    トリュフォーの同名映画につられて読んでみました。素直だけれど読み手を選ぶ蓮實重彦を少し柔らかくした文体でこの本のリズムに乗り切れなかった感じだったけれど、筆者が映画好きなのがわかり好感触でした。

  • かみぶくろ

    3.5/5.0 アート系男子の自意識系自問自答小説であり、通過儀礼的な青春小説でもある。これだけ難解な引用や思考できっちり自問自答できれば大したもので、この主人公はじつはおおいに才能あるんじゃないかと思う。この作者に対する個人的な印象は、難解で饒舌で理屈屋で曲者といったところだが、印象通りのデビュー作だった。

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