CD

Matthaus-Passion -Version 1727/29 : Ryuichi Higuchi / Meiji Gakuin Bach Academy (3CD)

Bach (1685-1750)

User Review :4.5
(2)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
BAMG0001
Number of Discs
:
3
Format
:
CD

Product Description

初期稿を用いた貴重な邦人初録音によるマタイ受難曲
バッハ界に欠かせない名手ばかりの充実のソリスト陣にも注目


「『マタイ受難曲』の初演と深く関ると考えられる初期稿(1727/29)BWV244bの存在とその重要性は、研究者の間では周知の事実だったが、近年、演奏用楽譜がライプツィヒから出版され、上演が容易となった。これは明治学院バッハ・アカデミーによる邦人初演(2002年3月30日)のライヴ・レコーディング。わが国初のCD化にほかならない。」(樋口隆一氏のノートによる)

ブックレットには、この初演稿について、樋口氏の詳細かつわかりやすい文章でまとめられています。通奏低音のグループは共通であり、オルガンも1台のみが用いられる(1727年の初演時には合唱もオーケストラも分割されず、1729年の段階で分割されたという説もありますが、保証はありません)こと、第1部の最後が、壮麗なコラール合唱「おお、人よ、おまえの罪が大きいことを泣きなさい」ではなく、4声体コラール「わたしはイエスを離さず」で終わっていることなど、いくつかの大小様々な違いがあるので、実際の演奏でどのように響くか注目したいところです。(キングインターナショナル)

【収録情報】
・J.S.バッハ:マタイ受難曲 BWV244b (1727/29)

 大島博(テノール:福音史家)
 小原浄二(バス:イエス)
 佐々木典子(ソプラノ:ピラトの妻)
 小原伸枝(アルト:証人)
 辻秀幸(テノール、証人)
 宇野徹哉(バス:ピラト、ペテロ、ユダ、大祭司)
 有田正広(フラウト・トラヴェルソ)
 川村正明(オーボエ)
 川原千真、渡邊慶子(ヴァイオリン)
 明治学院バッハ・アカデミー合唱団
 明治学院バッハ・アカデミー合奏団
 樋口隆一(指揮)

 録音時期:2002年3月30日
 録音場所:東京、明治学院チャペル
 録音方式:デジタル(ライヴ)

【レーベル「明治学院大学」】
バッハの権威、樋口隆一氏が教授を務める明治学院大学のバッハ・アカデミーの演奏を中心にリリースするレーベル。どのディスクもライヴ録音、バッハの権威ならではの、様々な音型に対する細やかなこだわりや、声楽曲での歌詞の一言一言の重みが違う、優れた録音の数々。ライヴ収録はエヌ・アンド・エフ社が担当しているのも注目。バッハ・ファンならずとも期待のレーベルの登場です。(キングインターナショナル)

Customer Reviews

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マタイ受難曲という特別な作品に対して、こ...

投稿日:2011/06/11 (土)

マタイ受難曲という特別な作品に対して、こんな言い方が許されるかどうか判りませんが、非常に面白い演奏です。マタイを良く知っている人間にとっては、ここも違う、あそこも違う、という風に聴けば聴くほど後年の完成稿との違いが面白い。もちろん、この初期稿が後年の完成稿より芸術的価値が上、ということは絶対にありません。音楽史上、明らかに職人肌であったBachは、素材を時間をかけて丹念に磨き上げ、一歩一歩完成に近づけるため、ほぼすべての場合において改訂によって完成度が段違いに上がります。しかしながら、ゲオルク・クリストフ・ビラーが指摘するように、マタイの初期稿を聴くことは、実際にはみることができないJ.S.Bachの芸術的作業の進行過程をつぶさに実感できることであり、それは疑いなく非常にスリリングな体験です。他のレビュアーも言われるように、マタイが初めてな人に薦められるものではありませんが、すでにマタイ受難曲を良く知り、大切に思っている人には、必ず貴重な聴体験となるでしょう。樋口隆一氏/明学バッハアカデミーの演奏は、取り直しの利かないライブ一発どりで、それ故の傷や騒音、ミスなどは言うまでもなく、演奏の完成度としても2年後のヨハネ第2稿程ではありませんが、日本人による初演、世界初CD化の重責を果たす上で充分な堅実さをもった演奏と思います。初期稿のCDがまだわずかで、本家のビラー/ライプツヒの盤が極めて高価である現在、日本のBachファンには一度は聴いて頂きたい貴重なCDです。もちろん、樋口隆一氏のBach研究の最先端を行く的確な解説および、見事な歌詞対訳も持っておく価値が十分あります。

mimi さん | 兵庫県 | 不明

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BWV.244bについては完全稿がないため、その...

投稿日:2011/05/01 (日)

BWV.244bについては完全稿がないため、その一部については演奏者に選択を委ねなくてはならない部分があります。例えばチェンバロが入ってたか否か、これさえ学者間でも意見が別れています。この樋口氏による演奏には入ってますが、私は樋口氏の考えに賛同してますので、この録音が復刻されたことを大変喜んでいます。 しかし、あまり響きの良い場所での録音ではないため、有名なホールや教会などの響きを想像された方には些かの不満が残るかもしれませんね。ですが、音響に頼らない分ダイレクトに音符が伝わるため、演奏する方々の想いが伝わる素朴で温かな演奏だと思いました。チェンバロに渡邊順生、フルートに有田正広など、著名な方々が参加しているのも魅力的です。 決して初心者向けではないですが、一度は耳にして頂きたい演奏ですね。

コバピー さん | 新潟県 | 不明

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