CD

Mass In B Minor: Herreweghe / Collegium Vocale Gent Mields Blazikova Guillon Hobbs Kooij

Bach (1685-1750)

User Review :4.5
(3)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
LPH004
Number of Discs
:
2
Label
:
Format
:
CD

Product Description

バッハ生涯最後の大規模声楽作品を、長年の経験の末ついに再録音!
古楽声楽界のカリスマ的異才、満を持しての「ロ短調」、自主制作レーベルよりリリース!

日本語解説・訳詞付き

ここ数年、なぜかさかんに演奏会でもとりあげられつづけている「バッハ最後の大作声楽曲」、ミサ曲ロ短調の最新録音。それが、ほかでもない、デビュー以来バッハの声楽作品とじっくり向き合い続け、無数の名盤を生んできた名匠フィリップ・ヘレヴェッヘの手で制作されているというのです。ご存じのとおり、Telefunken(現Warner)で制作されていたレオンハルト&アーノンクールのバッハ・カンタータ全曲録音で合唱指揮者として登用されて以来、Harmonia Mundi France、Virgin、Pentatoneとさまざまなレーベルで話題作となる録音を続けてきた古楽指揮者ヘレヴェッヘは、一昨年末に自らPhi(フィー)レーベルを発足させ、手兵であるコレギウム・ヴォカーレ・ヘントおよび古楽器によるロマン派オーケストラであるシャンゼリゼ管弦楽団を率い、自分の芸術活動の集大成となるような録音を続々とリリースしはじめました。昨年は30年ぶりとなるバッハのモテット集再録音、そしてつい年末に日本リリースされたばかりの、ブラームスの『アルト・ラプソディ』その他の管弦楽伴奏つき声楽作品集と実り豊かな録音が続々登場、とくに前者は『レコード芸術』でも特選に輝きました。
 そこへ待望の新録音は『ロ短調』。HMFでの傑作受難曲2録音をはじめ、バッハの大作の録音をことごとく手がけてきたヘレヴェッヘが、この「ロ短調」を録音していなかったわけがなく、1988年と1996年に同作を録音しているのですが、レーベル側からのインフォメーションは、次のような言葉で始まっていたのです。
 「最初にうまくいかなかったと思ったら、またやればいい」
 かつての録音は「うまくいかなかった」と、少なくとも今のヘレヴェッヘは多少なりとも考えている、そして前回の録音以降20年のあいだに得られた経験と知識を、思うがまま新録音にぶつけてみたいと思った・・・今回の最新録音が、その成果となっているであろうことは間違いありません。日本でもおなじみの面々が居並ぶ独唱陣の豪華さも、その意気込みを示して余りあるようです。
 今回も歌詞含め解説は完全日本語訳付。ただでさえ「仕掛け」と成立上の謎が少なくない「ロ短調」、バッハ・ファンはもちろん必聴、そして徹底した古楽解釈で知られるヘレヴェッヘのこと、バッハ・ファンならずともこの1作が「ミサ曲ロ短調の決定的録音」になるであろう、きわめて注目度の高い新譜です。(Mercury)

【収録情報】
・J.S.バッハ:ミサ曲ロ短調 BWV232(1733-1749)

 ドロシー・ミールズ(ソプラノ)
 ハナ・ブラジコヴァー(ソプラノ)
 ダミアン・ギヨン(カウンターテノール)
 トーマス・ホッブズ(テノール)
 ペーター・コーイ(バス)
 コレギウム・ヴォカーレ・ヘント(古楽器使用)
 フィリップ・ヘレヴェッヘ(指揮)

 録音時期:2011年
 録音方式:デジタル

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

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心のひだの内側にじっくりと沁み込む美しさ...

投稿日:2023/01/22 (日)

心のひだの内側にじっくりと沁み込む美しさを感じる。もともとこの曲自体が派手さを嫌う、心に訴えるものではあるが、他の演奏と比べても前述の美しさは際立っていると思う。雨水が地表から地盤を長年月かけてろ過され滋味を加え湧き水としてあらわれてくるような印象も感じてしまう。ヘレヴェッヘの他の作品にも共通する、合奏と合唱のあたたかい精緻さは特筆すべき美しさ。おすすめです。

うーつん さん | 東京都 | 不明

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ヘレヴェッヘのロ短調ミサ、コーラスの精妙...

投稿日:2012/03/30 (金)

ヘレヴェッヘのロ短調ミサ、コーラスの精妙な美しさはあまりに素晴らしい。冒頭Kyrieのサウンドがここまで美しく響いた事が果たしてあっただろうか。これに並ぶとすればヘンゲルブロックのもの以外は無い様に思う。経験豊富な優れた独唱者がコーラスを歌っている事も、音楽的にとても自然に感じられる。そう、自然。この自然さがこの演奏の最大の美点であり、逆に言えば欠点でもあるかもしれない。例えば、SanctusやOsanna等の華やかな音楽について言えば、もっとドライブ感を期待したいし、各声部の輪郭が明確に聴こえても良いように思う。自然すぎるあまりにミサの劇的な踏み込みが足らないと感じる方も見えるのかもしれない。ただ、これ程のコンセプトでここまで自然な音楽を見事に具現化したヘレヴェッヘと演奏者の手腕を高く評価したいと思う。

singet225 さん | 岐阜県 | 不明

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おそらく現在Bruggenの最新盤と並んで、最...

投稿日:2012/03/27 (火)

おそらく現在Bruggenの最新盤と並んで、最も精緻で美しいロ短調ミサではないでしょうか。しかも器楽奏者であるBruggenと比較すると、合唱指揮者であるHerreweggheの、コーラス部分での美しさは際立っています。曲全体の組み立てとしても、長い長い経歴の積み重ねの上に築かれただけあって、全く粗さの無い、主観的に過ぎず冷たくも無く、「古楽」として最上のバランスを実現していると考えられます。この曲におけるOVPPがどうしてもお嫌いな方もたくさんおられるようですので、そういった方には上記Bruggen盤と共に最上のロ短調ミサとしてお薦めできるのではないでしょうか。ただ、J.S.Bachの受難曲や、Brahms, FaureのRequiem、Lassusのモテットなどで、これ以上ないくらいの名演を成し遂げたHerreweggheにとって、この曲が一番適合する曲かという点では、やや疑問が残るかも知れません。この西洋音楽史上ある意味最も客観的で、数学構造の如き巨大な音楽の本態を十分明らかにするには、Herreweggheをもってしても未だ遠いレベル、という印象を随所でもってしまいます。それこそ今から30年くらい前、Herewegghe最初期のJosquin des Prez/Motets(いい演奏ですが)を聴いた時、優しく情緒的だけれども、Josquinの精緻で複雑な多声構造の表出が生硬で曖昧、と感じたその印象を、本当に久しぶりに想いだしました。ロ短調ミサ、本当に難曲であると思います....。

mimi さん | 兵庫県 | 不明

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