Goldberg Variations, Etc: Gould (1954)

伝説的なデビュー盤の1年前。最初期のゴルトベルク

グールドのデビュー録音となった1955年6月のゴルトベルク変奏曲。グールドはそれ以前にこの変奏曲を演奏会で何度か弾いていますが、録音として残されているのは当ディスクに収められた1954年6月、カナダ放送協会（CBC）のラジオ番組に出演した際の生放送の記録のみ。グールド自身が自らの試聴・記録用としてディスク録音させたもので、グールドの没後、彼の遺品の中から発見されました。
　生放送用のマイクを前に、気負うことなく自らの解釈を披露するグールドの姿が克明に記録されています。ピアニストとしての演奏技術の高さ、30曲におよぶ各変奏の個性の彫琢の見事さ、それらを暴投と最後にダ・カーポされるアリアが包み込む全体の構成感のゆるぎなさなど、グールドの代名詞ともなった「ゴルトベルク変奏曲」との親和性の高さが浮き彫りにされています。1952年2月と1954年4月に録音された「平均律」第2巻から4曲をカップリングしています。（メーカー資料より）

【収録情報】
J.S.バッハ：
1. ゴルトベルク変奏曲 BWV.988
2. 平均律クラヴィーア曲集 第2巻より前奏曲とフーガ第14番嬰ヘ短調 BWV.883
3. 平均律クラヴィーア曲集 第2巻より前奏曲とフーガ第7番変ホ長調 BWV.876
4. 平均律クラヴィーア曲集 第2巻より前奏曲とフーガ第22番ロ短調 BWV.891
5. 平均律クラヴィーア曲集 第2巻より前奏曲とフーガ第9番ホ長調 BWV.878

　グレン・グールド（ピアノ）

　モノラル録音：
　1：1954年6月21日、トロント（カナダ放送協会（CBC）のラジオ番組『傑出したアーティスト』で放送）
　2-4：1954年2月28日、トロント（CBCのラジオ番組『傑出したアーティスト』で放送）
　5：1952年10月21日、トロント（CBCのラジオ番組『コンサートホール』で放送）

　いずれもグールド自身が所有していたラジオ放送のエアチェック録音のアセテート盤（33 1/3回転（1-4）および78回転（5）ディスク／オタワのカナダ国立図書館所蔵）から復刻および24ビット・デジタル・リマスター

　CBCレコーズからの正規ライセンス盤
　ミュージック・コンピレーション制作：ニール・クローリー
　アセテート盤からのデジタル・トランスファー：ジル・サン＝ローラン、ピーター・クック
　デジタル復刻：ピーター・クック、ゲイブ・ウィーナー、マイケル・マイクセル
　デジタル・リマスター：ピーター・クック
　初出：CBC Records PSCD 2007（1995年発売）
　Blu-specCD2