CD

keyboard Concertos For Solo: Olivier Cave(P)

Bach (1685-1750)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
MAECD1111
Number of Discs
:
1
Label
:
Format
:
CD

Product Description

バッハ:イタリア様式による鍵盤楽器のための作品集
オリヴィエ・カヴェー

日本語解説付き

バッハの音楽を、現代ピアノで、しかもチェンバロの二段鍵盤で対比を演出するような曲を・・・
聴く価値がいかにあるかということは、一聴すれば、わかるはず!
ナポリ系の光あふれる音楽表現あればこそ、名手カヴェーの艶やかなピアニズムに陶酔。

バッハが生きていた頃、ピアノという楽器はまだ本当に実験的に作られはじめたにすぎなかったことは、よく知られています。新発明の珍しい楽器としてフリードリヒ大王のもとに置いてあったところ、バッハは少し弾いてみただけで色々問題点を発見し、難癖をつけたとも言われています。しかし彼とて、音量の変化を鍵盤で細やかに弾き分けられる機構そのものにはさぞや、食指が動かされていただろうことは、容易に想像がつくところ。彼らが鍵盤の曲をおもに弾いていたのは、タッチのニュアンスが音量には反映されない、どう弾いても同じ音量の音しか出ないチェンバロという楽器。しかしだからこそ、当時の人々の音量変化へのあくなき欲求から、チェンバロでも鍵盤を2台そなえつけ、片方で弱音、片方で強音を弾けるようにしたタイプのものが広く出回るようにもなりました。バッハの鍵盤楽曲のなかには、この二段鍵盤の音量対比をうまく生かして、さながらオーケストラと独奏者が対峙しているかのような箇所がいたるところに出てくる鍵盤楽曲も多々含まれているのですが、そのきわめつけはやはり、若い頃ヴィヴァルディやマルチェッロ兄弟など最先端のイタリア人作曲家たちによる協奏曲の編曲。イタリアの音楽様式というのは当時たいへんファッショナブルで魅力的なものでしたから、それを自分のものとして身につけるためには、自分で弾いてみるのが一番とばかり、バッハは入手した協奏曲の楽譜を次から次へと鍵盤独奏用に編曲し、その過程でのちの『ブランデンブルク協奏曲集』などにつながるイタリア合奏曲様式に習熟したそうです。そんな、明らかに二段鍵盤チェンバロという楽器の特性に密着して書かれた音楽を、どうして現代ピアノであえて弾かなくてはならないのか、古楽ファンの方々のなかにも、そう考える人は決して少なくはないでしょう。しかし、現代ピアノでも素晴しいバッハが弾けることは、シフ、ペライア、コロリョフ、エマールといった超一流の個性派ピアニストたちがさんざん証明してきたとおり。
 本盤に登場するオリヴィエ・カヴェーは、ピアノ音楽の玄人ファンをときめかせるに足る「知る人ぞ知る」な流派、ナポリ系の演奏伝統に連なる名手なのですが(その師匠はアルド・チッコリーニやマリア・ティーポでした)、ここでは前作のスカルラッティ盤でみせた明朗かつ緩急機微ゆたかなピアニズムをいかんなく発揮して、これらイタリア様式によるバッハ作品の数々の魅力が、音量の対比以外にもいたるところに潜んでいることを、圧倒的な説得力で知らしめてくれます。ピアノ・ファンなら、これは「聴くべきバッハ」。知らずにいるのがもったいないこの稀有の境地です。(Mercury)

【収録情報】
J.S.バッハ:
・協奏曲ヘ長調 BWV.978〜ヴィヴァルディによる
・協奏曲ニ短調 BWV.974〜A.マルチェッロによる
・協奏曲ト長調 BWV.973〜ヴィヴァルディによる
・協奏曲ハ短調 BWV.981〜B.マルチェッロによる
・イタリア協奏曲ヘ長調 BWV.971
・イタリア様式によるアリアと変奏 BWV.989
・カプリッチョ BWV.992『最愛の兄の門出に』

 オリヴィエ・カヴェー(ピアノ)

 録音時期:2012年12月1-3日
 録音場所:ベルリン、テルデックス・スタジオ
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Recommend Items