TEARS EP

傷を負った心を涙で洗う。涙はすべての魂を癒す特別な力を持っている。ソロ名義としては2年ぶり...我等のB.I.G. JOEが心揺さぶるリリックと共に再び帰ってきた！

2011年3月11日、1年が経った今でも、そしてこれからも忘却に渡すことが不可能なほど深い傷を負った日本。震災の二日後、一曲のデモがJOEのもとに届き、早いスパンでこの曲の録音は始まった。傷つき過ぎた途方もない魂を癒す為か、胸が張り裂けるほどの苦しい思いを代弁した"TEARS"が世界中に配信された。そして今回のCD化にあたってDJ SEIJI（SPC）によるギターのサンプリングが哀愁を誘う"TEARS"のREMIXも収録されている。"AS ONE"という、少しでも生きる勇気を持ってもらえればという願いで作られた鎮魂歌は、あれから1年の時を経てその後のAfter Massを憂う"AS ONE REMIX feat. FRAME, ELIAS"では、メッセージ性をさらに高めた札幌を代表する新鋭MC陣を起用しオリジナルとは全く異なる表情となり生まれ変わった。今回書き下ろしの新曲"HURRY!!!"は同じくDJ SEIJI(SPC)の創り出す浮遊感漂うプログレッシヴなBEATの上でJOEはバッサリとこの悲劇の立役者達を切っている。TRIUMPH RECORDS/ILL DANCE MUSIC.の全面的バックアップを得てリリースされる全5曲入りのこの意味深なEPは、現在制作が進められているB.I.G. JOE、待望の4枚目のアルバムからのシングルカットだ。

●B.I.G. JOE （ビッグ・ジョー）●
札幌出身のEMCEE。90年代初期のHIP HOPカルチャーに強い影響を受け、その後自らマイクを握り未開拓な北海道のパイオニアとしてライヴ攻勢でその名を知らしめていく。'05年の問題作となる1stソロアルバム『THE LOST DOPE』、メッセージ性のあるウィットに富んだ詩、ヴァリエーション豊かなフロウとライヴは官能的で、時に哀愁のあるその歌声は、聴く者の心の芯を捕らえ今も人々に生きる希望を与え続けている。'08年、日本を代表する気鋭プロデューサー達の強力なバックアップを受けてオーストラリアの刑務所から発表されたセカンドソロアルバム『COME CLEAN』は、不変の輝きを放ち続け現在も多くのヘッズを唸らせている。さらに帰国後に制作されたサード・アルバム『RIZE AGAIN』は表情豊かな英語と日本語を巧みに使い、中でも「WAR IS OVER」という曲は言葉を超えて聴者の心を掴み、彼の知名度を一気に全国区へ押し上げた。MIC JACK PRODUCTION名義で2011年に発表されたアルバム「M.I.C」も記憶に新しいが、同年に出版された自身のオーストラリア刑務所の経験を綴った著書「監獄ラッパー」も音楽を超えて多くの人々に大絶賛されている。2012年は多くのアーティストから客演依頼が絶えず、HIP HOPだけに留まらないオルタナティヴな活動は、B.I.G. JOEというアーティストをさらに進化（深化）させている。 2012年自身の名義では1年半ぶり「TEARS」を含むシングルEPをリリースし、今最も次のアルバムが渇望されているEMCEEの一人である。