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100分間で楽しむ名作小説 白痴 角川文庫

Ango Sakaguchi

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041152508
ISBN 10 : 404115250X
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2024
Japan

Content Description

一風変わった家がある。戸口が見当たらず、あるのは格子の嵌った窓ばかりで無用の者の侵入を嫌っている。そこに住む女――白痴女房もまたおかしな人間であった。人間なら誰しも備わっている理知の光が、女の顔からは欠片一片ほども感じられないのだ。その醜悪さに耐えきれず、伊沢はじっと空襲を待った。
戦争が、女を殺すのを見届けるために――。


【著者紹介】
坂口安吾 : 1906年(明治39年)、新潟生まれ。東洋大学印度哲学倫理学科卒業。46年に発表した「堕落論」が反響を呼び、続く「白痴」によって太宰治、織田作之助らとともに新文学の旗手として文壇に特異な地位を築く。55年、脳出血により48歳で急逝(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • くろうさぎ

    新潮文庫の『堕落論』を読んでいる途中でタイトルは昔から何度も耳にしていたのに未読の表題作が気になって、こちらを先に読了。ゆっくり読んでいたら100分をはるかに超えてしまいましたが、4篇もあってお得な一冊でした。「白痴」は毎日が生きるか死ぬかの極限の中で精神を正常に保つのも困難だろうに男が妙に冷めた感じがするのは、そんな風にふるまわないと頭がおかしくなりそうだからなのか…。なるようになるさ的に生きていくところが逆に頼もしく思えたし、今この瞬間だけを生きている実感が溢れていました。「行雲流水」もよかったです。

  • 桜もち 太郎

    日本の敗戦が近い東京大空襲でのできごと。映画会社に勤める伊沢のもとに、隣に住んでいた白痴の女が潜り込んできた。「生命の不安と遊ぶことだけが毎日の生きがいだった」そんな伊沢の精神状態の中、白痴の女の肉欲をどう扱ったらよいのか。生と死の狭間の葛藤。死ぬときは一緒。「俺と俺の隣に並んだ豚の背中に太陽の光がそそぐだろうか」。他作「私は海を抱きしめていたい」は肉体の喜びを知らない女と、一人の女では満足できない貪欲な男の物語。自分の肉慾の小ささが悲しくなる物語。なんとなくわかる自分がいた。悲しかった。→

  • カツ

    「行雲流水」はなかなか良かったけど、「白痴」と他短編2作はなんだかよく分からなかった。全体を通して「気違い」「白痴」「ウスバカ」など遠慮のない言葉が頻発して時代を感じさせた。死に対しても隠そうとするのではなく、もっと人々の身近にあったのを思い出させる。現代は臭い物には蓋をしてしまうからな。

  • 猫雪

    笑える作品もあって面白かった。風刺と哀愁、どうしようもなさの中にユーモアを感じる作品が多い印象。「白痴」なんかは終戦の翌年にこれを発表しているのだから凄い…。個人的には「行雲流水」が特に好き。言い回しがいちいち面白くて。

  • ホウ

    全体的に泥臭く、そんなものがふとした瞬間目を奪われるほどの美しさを見せる、みたいな世界観があった気がする。かっこよくもなくスマートでもないが謎の力強さがある登場人物たちの姿は印象的だった。特に好きだったのは『風博士』で、この演説みたいなハイテンションはなかなか似た文章を見つけられないと思う。

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