Shelter

フレンチ・ブラック・メタルの草分け的存在であったCELESTIAのライヴ・メンバーとしても活動していたNeigeが99年に結成。当初はディプレッシヴ(鬱)なブラック・メタルであったが、彼の音楽的バックボーンで大きな位置を占めていたポスト・ロックやシューゲイザーをブラック・メタルへと反映させる音楽性へと変化していき、05年にリリースされたデビューEP『LE SECRET』では凶々しいブラック・メタルがベースながらもシューゲイザーの儚いメロディを導入したことで、一躍ブラック・メタル・ファン層で話題となり、続く07年1stアルバム『SOUVENIS D'UN AUTRE MONDE』ではブラック・メタル色を大胆に排除しポスト・ロック/シューゲイザーへと大きく依ったサウンドで、シューゲイザー・ファン層へもその名を浸透させることとなった。以降、ブラック・メタルとポスト・ロック/シューゲイザーを融合させた音楽性を深化させていくと同時に世界中から多くのフォロワーが誕生。ALCESTはその第一人者として孤高の存在へとなっていく。

前作12年アルバム『LES VOYAGES DE L'AME』はこれまでのALCESTの集大成的な作品であるとNeigeは語っていたが、それから約2年、遂に4thフル・アルバムである本作『SHELTER』が完成。ブラック・メタルともシューゲイザーとも異なる要素が多いながらも、ALCESTが追及してきたノスタルジーや寂寞感と言った精神的描写部分はさらに深化を遂げているという、これまで以上に興味深い内容となっている。まさに新章ALCESTに相応しい衝撃作である。

【仕様】
・直輸入盤国内仕様
・日本語解説/帯付