凄絶なる交響曲第1番、愛と死が交錯する狂乱のサロメ!
藤岡、東京シティ・フィルによる灼熱のサウンドが高音質CD化!
【日本の傑作を名演でCD化】
藤岡幸夫指揮、東京シティ・フィルの初CD完成! かつてない灼熱のサウンドによる名演で伊福部 昭の『サロメ』と芥川也寸志の交響曲第1番を高音質CD化!
【日本の傑作を残したい! 藤岡幸夫入魂の企画】
このCDは、「日本の傑作を後世に残したい」と活動する指揮者の藤岡幸夫と東京シティ・フィルの熱意に応えたスタッフが集って完成しました。世界中のオーケストラで活躍する指揮者の藤岡幸夫のライフワークは日本の作品を普及することです。その藤岡が、2019年4月から東京シティ・フィルの首席客演指揮者に就任したタイミングでこのCD録音が計画されました。
【全4楽章、30分を超える『交響曲第1番』、全7楽章、40分を超える『サロメ』】
収録されたのは2作、いずれも必聴の大作です。芥川也寸志[1925-1989]の交響曲第1番(1954/55)は、全4楽章で30分を超える日本の作曲史上の傑作です。芥川が残した唯一の番号付きの交響曲であり、初演後にソ連へ密入国して、ショスタコーヴィチやハチャトゥリアンなど多くの作曲家と交流してその経験を元に改作されました。芥川の特徴である、明朗快活なアレグロだけでなく暗鬱重厚なるシリアスなサウンドも鳴り渡ります。今回の演奏・録音に際して、芥川による直筆オリジナル譜を検証した外山雄三、徳永洋明による校訂資料を統合して、決定版の楽譜を整備しました。
伊福部 昭[1914-2006]の『サロメ』は、当初バレエ音楽として1948年に作曲され、100回以上のバレエ上演が行われた戦後バレエ界の記念碑的傑作です。その後、音楽だけで成立するコンサート版(1987)として改訂作曲されました。伊福部は、この作品を非常に気に入っていたようで、晩年まで箏曲として編曲するなど生涯愛したテーマでした。伊福部が最高に円熟していた70代の壮麗なオーケストレーションで愛と死の交錯する狂乱の音楽が展開されます。20年以上倉庫に眠っていた楽譜を藤岡幸夫が再発見して、バレエ版の楽譜も検証して、入念な準備を経て作られた決定版の演奏収録となりました。
録音は、無観客レコーディングではなく、歴史的な再演の日にコンサートに集った観客の熱気も受けつつ、その拍手や歓声などの一度きりの空気感も収録した、高音質、高精細の録音となっています。CDで聴いても、手に汗握るようなあの日の感動と興奮が甦るようです。日本の音楽史に燦然と輝く傑作がここに発売されます。
【藤岡の熱意に共感して最高のスタッフが結集】
今回のCD録音は、当初からコンサートと兼ねたライヴ・セッション収録として想定されたもので、演奏、録音、作品の内容ともに優れたCDを後世に残したい、という藤岡幸夫の執念と熱意に応えたスタッフが集ったものです。
解説は、伊福部 昭に長年インタビューを続け、共著の書籍も作っている小林 淳(映画評論家)、芥川家とも協力して芥川也寸志作品の校訂と復元・普及に熱意を燃やす徳永洋明(作曲家)、録音は上埜嘉雄(日本大学芸術学部講師/Audio Engineering Society 日本支部所属)、録音編集補は今堀拓也(作曲家/スリーシェルズ所属)。プロデューサーは西 耕一。楽譜協力は伊福部家、全音楽譜(芥川曲) 、芥川眞澄(芥川也寸志夫人)です。(販売元情報)
【収録情報】
1. 芥川也寸志:交響曲第1番
第1楽章:Andante
第2楽章:Allegro
第3楽章:Adagio
第4楽章:Allegro molto
2. 伊福部 昭:舞踊曲『サロメ』
I. 前奏曲
II. 侍女たちの踊り
III. ヘロデ王とヘロディアス王妃の出御
IV. サロメ登場・王との対話
V. 7つのヴェールの踊り
白色のヴェール(頭部)
緑色のヴェール(胸部)
青色のヴェール(腕部)
赤色のヴェール
金色のヴェール
青色のヴェール(腰部)
金色のヴェール
VI. 黙劇
VII. 狂乱と死
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
藤岡幸夫(指揮)
録音時期:2019年8月6日(1) 2019年11月9日(2)
録音場所:ミューザ川崎(1) 東京オペラシティ(2)
録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ・セッション)
解説:藤岡幸夫、小林 淳、徳永洋明
協力:伊福部家、芥川眞澄、東京シティ・フィル、藤岡幸夫
録音・ミックス・バランス:上埜嘉雄(編集補・今堀拓也)
【藤岡幸夫(指揮)】
英国王立ノーザン音大指揮科卒業。1994年「プロムス」にBBCフィルを指揮してデビュー以降、多くの海外オーケストラに客演。2017年はアイルランド国立響にマーラー第5交響曲で客演、聴衆総立ちの大成功を収めた。首席指揮者として毎年40公演以上を共演し2020年に21年目のシーズンを迎えた関西フィルとの一体感溢れる演奏は常に高い評価を得、2019年4月に首席客演指揮者に就任した東京シティ・フィルとの活動には大きな期待が寄せられている。放送出演も多く、番組立ち上げに参画し指揮・司会として関西フィルと共に出演中のBSテレビ東京『エンター・ザ・ミュージック』(毎週土曜降朝8:30-)は番組開始から6年目に入り、放送も300回に迫る。
2002年渡邉曉雄音楽基金音楽賞受賞。(販売元情報)
【東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団(TOKYO CITY PHILHARMONIC ORCHESTRA)】
1975年、自主運営のオーケストラとして設立。現在、常任指揮者に高関 健、首席客演指揮者に藤岡幸夫、桂冠名誉指揮者に飯守泰次郎を擁する。設立直後にベオグラード音楽祭開幕演奏会を含むヨーロッパ公演、香港・マカオ公演を成功させ、プロ・オーケストラとしての軌道を築く。その活動は、定期演奏会、特別演奏会の他、オペラ、バレエ公演やポップスコンサート、映画音楽、テレビ出演、CD録音、音楽鑑賞教室まで多岐にわたる。特にテレビにおいては、テレビ朝日『題名のない音楽会』でその新鮮な魅力溢れる演奏を披露し、日本全国で好評を博している。
また地域コミュニティでの活動も積極的に展開。1994年から東京都江東区と芸術提携を結び、ティアラこうとうを主な拠点としてティアラこうとう定期演奏会やファミリーコンサート、公開リハーサル、楽器の公開レッスン、音楽鑑賞教室、区内小学校へのアウトリーチ活動など、地域に根ざした音楽文化の振興を目的に幅広い活動を行っている。
1997年9月、ワーグナー指揮者として名高い飯守泰次郎が常任指揮者に就任。2000年9月から4年がかりで展開した「東京シティ・フィル オーケストラル・オペラ『ニーベルングの指環』」全4部作上演では、飯守&東京シティ・フィルの創り出す高水準のワーグナー音楽が各方面から大きな反響を巻き起こすと共に、常に高い評価を得ることに成功。続く『ローエングリン』、『パルジファル』、『トリスタンとイゾルデ』でも高水準の音楽と舞台が評価され、2005年、『ローエングリン』で三菱信託音楽賞奨励賞を受賞した。
2002年4月にはパリ在住の指揮者・矢崎彦太郎が首席客演指揮者に就任。フランス音楽の世界を幅広く系統立てて網羅した「フランス音楽の彩と翳」と題する画期的なシリーズを展開するとともに、海外公演に積極的に取り組み、これまでにシンガポール、ロサンゼルス、サンフランシスコ、パリ、ランス、バンコク、ジャカルタ、釜山の各都市を訪問。音楽を通じての各国相互交流事業の一翼を担ってきた。
2012年4月〜2015年3月までは世界的なオーボエ奏者の宮本文昭が初代音楽監督に就任。シーズン毎に「完全燃焼」「飛翔」「発!」のテーマを掲げ、オーケストラに新風を吹き込んだ。
2015年4月、楽団創立40周年を迎え、第4代常任指揮者に高関 健が就任。第300回定期演奏会でのベルリオーズ「ファウストの劫罰」、第50回ティアラこうとう定期演奏会での「夕鶴」など、オペラ作品も積極的に取り上げ、いずれも好評を博した。2019年3月には「ロシアにおける日本年」の一環としてウラジオストクとサンクトペテルブルクにおいて常任指揮者・高関 健が指揮、團 伊玖磨のオペラ「夕鶴」を演奏し、日露文化交流にとって大きな役割を果たした。
2019年4月より藤岡幸夫が首席客演指揮者に就任。これからの活躍が最も期待されているオーケストラである。(販売元情報)