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日本医家伝 中公文庫

Akira Yoshimura

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784122074101
ISBN 10 : 412207410X
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2023
Japan

Content Description

「解体新書」の翻訳を牽引した前野良沢(『冬の鷹』)、日本最初の女性産科医・楠本いね(『ふぉん・しいほるとの娘』)、脚気病の治療法を開発した高木兼寛(『白い航跡』)…。江戸中期から明治初期に現れた、日本近代医学の先駆者たち十二人の苦闘の生涯を描く。著者による医家をテーマにした長編作品群の原点であり要となる短編集。

目次 : 山脇東洋―日本で初めて腑分を実見した医家/ 前野良沢―「解体新書」の翻訳を進めた中津藩の藩医/ 伊東玄朴―江戸屈指のオランダ医家/ 土生玄碩―新しい手術を積極的に推し進めた眼科医/ 楠本いね―シーボルトの娘で日本初の女性産科医/ 中川五郎治―日本における種痘法の祖/ 笠原良策―種痘の普及につとめた福井の医家/ 松本良順―初代陸軍軍医総監/ 相良知安―日本にドイツ医学を定着させた医家/ 荻野ぎん―日本最初の女医/ 高木兼寛―脚気病の治療法を実証的に開発した功績者/ 秦佐八郎―梅毒の特効薬を開発した細菌学者

【著者紹介】
吉村昭 : 1927(昭和2)年、東京・日暮里生まれ。学習院大学中退。58年、短篇集『青い骨』を自費出版。66年、『星への旅』で太宰治賞を受賞、本格的な作家活動に入る。73年『戦艦武蔵』『関東大震災』で菊池寛賞、79年『ふぉん・しいほるとの娘』で吉川英治文学賞、84年『破獄』で読売文学賞を受賞。2006(平成18)年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ケンイチミズバ

    一触即発、もし火蓋が開かれていたなら日本艦隊は全滅していてもおかしくない。戦闘どころか艦を維持することも危ぶまれるほど多くの水兵が脚気に罹患していたのです。身分の違いを明確にするため水兵には粗末な食事しか配膳されない。戦闘でなく栄養価の低さとビタミン不足で死亡するなんて。バカげた身分差別と米飯主流が理由で歴史が変わっていたかも知れないのに予算は通らず改革は容易ではない。武家の流れをくむ軍人の考え方を変えるのはひとかたならぬものでした。時代の違いとは言え、医学の発展を阻害する大きな壁がなんとももどかしい。

  • yukision

    江戸時代から明治にかけて活躍した12人の日本人医師の伝記的短編集。現代の医学の源流には,江戸末期当時禁じられていた人体解剖や種痘を行う道を切り開き,困難の中,漢方医学から西洋医学へと大きな転換を図った医師達の存在があったことを痛切に感じた。「解体新書」といえば杉田玄白と覚えていたが,実はほぼ前野良沢が訳していたこと,痘苗を運ぶのに種痘した小児を連れていったなど,興味深い内容が多かった。

  • k sato

    江戸末期の日本に蘭学を取り込み西洋医学の開花を促した12名の歴史。解体新書の翻訳を牽引したのは前野良沢であり、杉田玄白は自分の名声のために出版を独り占めしていた。禁じられていた腑分(解剖)を藩に認めさせ、日本初の解剖を行ったのは山脇東洋だった。天然痘の種痘を始めて日本に導入したのは長崎とされているが、その25年前に中川五郎治が蝦夷で行っていた。荻野ぎんは日本初の女医。どの人物も蘭学への情熱が溢れており、強靭な精神力が感じられた。一方で、暮らしは粗末で性格が頑固といった人間臭い一面もあり個性が光る。

  • スプリント

    知っている人物もいれば初めて目にする人物もいた。 医学の黎明期であり苦難や苦境に立たされる人物もいた。 知識や才能はあっても性狷介で恵まれぬ人生を送った人物もいた。先人たちの功績の上に現代医学が成り立っていることも実感できた。

  • アメヲトコ

    単行本1971年、2023年8月文庫復刊。もとは製薬会社のPR誌に連載された、江戸〜明治期の12人の医家の列伝です。前野良沢や楠本いねなど、これをきっかけに後に長編小説へと展開した人物も多く、その意味でも記念碑的な一冊です。伊東玄朴とか土生玄碩、荻野ぎんなど癖のある人物も魅力的で、彼ら彼女らの長編も読んでみたかったなと思います。

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