Books

Dd(どっちもどっち)論 「解決できない問題」には理由がある

Akira Tachibana

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087901788
ISBN 10 : 4087901785
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2024
Japan

Content Description

「善悪二元論」は世界を見る目を曇らせる!
すべてを善と悪に二分する「正義」の誘惑から距離をとる
【DD(どっちもどっち)】派から見た日本社会の姿とは?

ものごとを瞬時に判断すれば、膨大なエネルギーを消費する脳を活動させるコストは最小限で済む。
そのためわたしたちヒトは進化の過程で、面倒な思考を「不快」と感じ、直感的な思考に「快感」を覚えるようになった。
すべての対立を善悪二元論に還元することは、いわばヒトの“デフォルト”だ。
ところが現代社会では、簡単な問題はすでにあらかた解決されている。
いまを生きるわたしたちが対処を迫られるのは、対立する当事者がいずれも「善」を主張し、第三者には単純に判断できないような【DD】的な問題なのだ。

面倒な問題をまともに議論する気のないメディアへの信頼感が失われ、SNSではそれぞれが交わることのない「真実」や「正義」を掲げる。
――そんな世の中ではとかく嫌われがちな、しかしそんな世の中にこそ必要なはずの【DD】な思考から、日本や世界がいま抱えている社会問題に鋭く斬り込む。

<目次から一部抜粋>
Part0 DDと善悪二元論 ウクライナ、ガザ、ヒロシマ
・国際社会の「正義」が戦争を泥沼化させる
・イスラエルvsユダヤ人
・ヒロシマからアウシュヴィッツへの行進
・憎悪の応酬を解決する方法は「忘却」

Part1 「正しさ」って何? リベラル化する社会の混乱
・「性交を金銭に換えるな」はエロス資本の搾取
・皇室の結婚騒動が示す「地獄とは、他人だ」
・安倍元首相銃撃事件でメディアが隠したこと
・政界の裏金疑惑をリベラル化と「説明責任」から読み解く

Part2 善悪を決められない事件
・孤独な若者とテロリズム
・猟奇殺人の原因は「子育て」が悪いから?
・「頂き女子」とナンパ師のマニュアルは瓜二つ
・「闇バイト」に申し込むのはどういう若者なのか?

Part3 よりよい社会/よりよい未来を目指して
・若者が「苦しまずに死ぬ権利」を求める国
・学校の友だちはなぜブロックできないの?
・好きも嫌いも、政治的信念もじつはどうでもいい?
・SNSはみんなが望んだ「地獄」

Part4 「正義」の名を騙(かた)る者たち
・マイナ騒動は「老人ファシズム」である
・自ら道徳的責任を引き受けた藤島ジュリー景子こそまっとうだ

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • 旅するランナー

    善悪二元論が蔓延る現代に、DD(どっちもどっち)視点で、ロシアvsウクライナ、イスラエルvsハマス、ドイツと日本の犠牲者意識ナショナリズムを読み解く。個人や集団、国家や民族、宗教の複雑な利害が絡み合うこの世界は本質的にDDと言えそうです。メディアにとって正義は他人(権力)を批判する道具で、報道とは読者を先導してお金を稼ぐビジネスだとしたら、このポリコレの時代にどこにも真実はなくなってしまうと切って捨てます。

  • tamami

    『DD(どっちもどっち)論』という書名は秀逸。以前読んだ橘さんの著作に比べ本書はスルスルと読め、面白くかつ有意義な読書になった。ウクライナの「正義」」のゆらぎ。犠牲者意識ナショナリズム。憎悪の応酬を解決する方法は「忘却」。抑圧による平和か、戦争か。「スター・ウォーズ」はなぜあのような終わり方だったのか。ひとは自分の行動を合理的に説明できるか?etc.テーマを見るだけで興味を惹かれる記事が目白押しである。様々な組織や世代が論難される中で、公正・中立を標榜するメデイアのあり方が強く問われているのが印象に残る。

  • かんらんしゃ🎡

    争いを収める為、あるいは深入りしたくない時に「どっちもどっちだよ」と言ってしまう事がある。でもそれじゃなんの解決にもならない。おめー、どっちの味方だよと言われるのがオチだ。ロシアにも言い分、原爆にも言い分。安楽死や死刑廃止、9条も。でもこの本は解決への道筋を示さない。そもそもDDに最適解など無く中庸中道は機嫌取りにしかならない。だったらもうここは自身の基盤に立ち、自分の意見をガツンと言ってやるしかない。かくしてオレはますます火に油を注ぐことになる。知ーらね。

  • ひと

    視点や立場が変われば正義も変わることを、戦争や殺人事件、戸籍、いじめ、ジャニーズ問題などの多様な事例を上げながら示してくれています。善悪二元論とDD(どっちもどっち)論、興味深く読みました。これらもどちらが正解っというわけではなさそうで、善悪二元論による思考停止の怖さとDD論による解決策提示の難しさを実感しました。橘さんは、どちらがいいということよりも、事実を伏せたまま大衆を煽るメディアの不誠実さへの怒りと変革への祈りに近い期待を訴えているのかもしれません。自分で考えることの大変さを受け入れます。

  • Yuma Usui

    善悪二元論に対して「どっちもどっち論(DD論)」を提唱し、推奨した一冊。ネット上の論争から国家間の戦争までいがみ合いが絶えない現代社会。その背後関係を具体例を挙げながら明らかにしてくれる。以下は特に印象に残ったポイント▼犠牲者意識ナショナリズムによって集団はまとまる▼日本は「近代」のふりをした身分制社会▼正義と利権はコインの裏表の関係にある▼ 演繹法は帰納法よりも脳への負担が少ないため、一度誰かを悪と決めつけると、導出される結論はなかなか覆らない ▼「自分は正しくない」と認識して生きることは非常に困難

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items