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天上の葦 下 角川文庫

Ai Ohta

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041084151
ISBN 10 : 4041084156
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2019
Japan

Content Description

失踪した公安警察官を追って、鑓水、修司、相馬の3人が辿り着いたのは瀬戸内海の小島だった。そこでは、渋谷で老人が絶命した瞬間から、思いもよらないかたちで大きな歯車が回り始めていた。誰が敵で誰が味方なのか。あの日、この島で何が起こったのか。穏やかな島の営みの裏に隠された巧妙なトリックを暴いた時、あまりに痛ましい真実の扉が開かれる。すべての思いを引き受け、鑓水たちは巨大な敵に立ち向かう!

【著者紹介】
太田愛 : 香川県生まれ。「相棒」「TRICK2」などの刑事ドラマやサスペンスドラマの脚本を手がけ、2012年、『犯罪者 クリミナル』(上・下)で小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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上下巻を合わせた感想です。とても読み応え...

投稿日:2021/04/10 (土)

上下巻を合わせた感想です。とても読み応えがありました。 上下巻のうち、半分以上が太平洋戦争の話に割かれています。 直接的な破壊行為はもちろん、戦争という状況がもたらす 人々の自由や判断力を奪う行為にも重点を置いています。 私はこういう話は苦手ですが、どんどん引き込まれました。 太田先生の問題意識とエンターテイメント性が絶妙なバランスを とったからだと思います。 新しい作家を読むのは久しぶりでしたが、おもしろかった です。

WM-102 さん | 不明 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • イアン

    ★★★★★★★★★★巨悪との対立軸が明確となる下巻。正光の過去を知る人物「白狐」の手掛かりを求めて辿り着いた瀬戸内海の離島で、鑓水らは島民がひた隠しにする何か≠フ存在を確信する。あの日、この島で何が起きたのか。『犯罪者』では企業の利益主義を、『幻夏』では冤罪を生む司法の闇を描いていたが、本作では権力とジャーナリズムのあり方を深く考えさせられた。戦時中はマスコミが屈した言論統制の壁に、現代ならではのツールを駆使して対抗する鑓水らに関心するとともに、この作品をタブー度外視で描き切った著者にも敬意を表したい。

  • MF

    この文庫化と時を同じくしてこんなニュースが流れました。この小説での登場人物と同じような思いをしてきた方々が現実にいたことを改めて思い出させてくれる、あるいは現実からの最後の警告かもしれないと感じました。<元特攻90代兄弟最後の証言、時代に迎合を悔恨「なぜ死ぬ覚悟で戦争に反対しなかったか」>https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=voice&id=5874341

  • のり

    元・産科医の「正光」と「白狐」の関係が明らかになるにつれていたたまれなくなる。第二次世界大戦での苦悩は当事者でなければわからない。いくら時が経とうとも憤り、無念さが消えることはない。メディアや新聞の犠牲。国家権力の横暴。再び起こる圧力。「鑓水」達が知恵を絞り、何者にも屈しない姿勢に感服。子供達が自由に生きる世の中が最低限願うことだ。

  • やっちゃん

    終盤すんなりいきそうなところ敵もさるもの最後までハラハラさせてくれる。戦時下の回想が特によかった。最後のエピソードには震えたし、そこに至る緻密なプロットはもちろん、社会派ミステリとしても深く刺さる素晴らしい一冊だった。

  • ごみごみ

    登場人物が多く、なかなか接点が掴めず、どんどん話が複雑になっていく。権力と報道の在り方。そして未来への警鐘。壮大なテーマと膨大なページ数を、スリリングにしかもユーモアも交えて先へ先へ読ませる筆力が素晴らしい。3人の活躍は相変わらずだが、特に今作は鑓水がかっこよかった!「やるか、やられるかです」・・ラストで、冒頭の老人の奇妙な行動の謎が明らかに!感動&圧巻だった。時間がある時にじっくり読むのがオススメ。

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