伝統音楽の聖地であり、アコーディオンが根付く地オーヴェルニュで1986年に生まれたフェリシアン・ブリュ。6歳から音楽を学び始め、1996年にCNIMAジャック・モルネ国際アコーディオン音楽院に入学。2007年にはドイツのクリンゲンタール、イタリアのカステルフィダルド、そしてロシアのサマラと、世界で最も権威あるアコーディオンの国際コンクール3連覇という偉業を成し遂げ、2008年以降、世界各地のフェスティバルに招かれるようになりました。
2017年にエルメス四重奏団とコントラバス奏者エドゥアール・マカレスと共に取り組んだプロジェクト『Le Pari des Bretelles』においてミュゼットとクラシックの融合に取り組み、ラ・セーヌ・ミュジカルや、ナントのラ・フォル・ジュルネ、パリの「Classique au Vert」、ランスの「les Flaneries Musicales de Reims」を初めとする名だたる音楽祭への出演。また2018年7月にはロワイヤンで開催された「Violon sur le sable」音楽祭において、彼がもっとも信頼をおいている作曲家ティボー・ペリーヌの依頼により、独奏アコーディオンとオーケストラのための作品『アコーディオン奏者のカプリス』を、2019年にはカンヌ管弦楽団と協奏曲『舞踏会の思い出』を世界初演しています。一方で、ロマン・ルルー、トマ・ルルー、ジュリアン・マルティノー、ルノー・ギィ=ルッソー、ルシエンヌ・ルノダン=ヴァリといった著名な奏者たちとの新たな室内楽プロジェクトも次々と生み出しており、プロジェクト『Le Pari des Bretelles』はポーランド、ドイツ、ロシア、日本でも成功を収めました。フランスや海外の様々なアコーディオン奏者たちとの交流を通して、クラシックやジャズ、コンテンポラリーを含む広範で多種多様なレパートリーに触れ、固定のジャンルにこだわらず、ありとあらゆるスタイルでより多くのレパートリーを開拓しています。
このアルバムは、フェリシアン・ブリュがこよなく愛するこのパリへのバラードとして構想され、それぞれの作品はパリの象徴する場所(パンテオン、ルーヴル・ピラミッド、ペール・ラシェーズ墓地、エッフェル塔、シャンゼリゼ大通り、オランピア劇場、ムーラン・ルージュ、モンマルトル、パレ・ロワイヤル、バスティーユ広場、サン・ジェルマン・デ・プレ教会)を指し、アコーディオンがその場所を案内していきます。プログラムには現代の素晴らしい作曲家たち(ファビアン・ワクスマン、カロル・ベッファ、ティボー・ペリーヌ)がフェリシアン・ブリュのために作曲した作品、パリに根ざしたシャンソン、パリに住むことを選んだピアソラ、ストラヴィンスキー、ロッシーニ、ショパンなどの作曲家たちの作品などが含まれています。
ティボー・ガルシア、エドガー・モロー、ジュリー・フックスなど豪華なゲスト・ソリストを迎え、ピエール・デュムソー指揮ボルドー・アキテーヌ国立管弦楽団が共演しています。(輸入元情報)