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アラバスターの手 マンビー古書怪談集

A・n・l・マンビー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784336070340
ISBN 10 : 4336070342
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

少年を誘う不気味な古書店主、呪われた聖書台の因果、年代物の時禱書に隠された秘密、ジョン・ディーの魔術書の怪……ケンブリッジ大学図書館フェロー、英国書誌学会長を務めた特異な経歴の作家による、全14篇の比類なき書物愛に満ちた異色の古書怪談集!

【荒俣宏氏推薦!】
英国は「学者が怪談を書く」国だ。開祖M・R・ジェイムズは教室でホラーを朗読し、マンビーはナチの捕虜収容所でこれを書いた!

解説=紀田順一郎「怪奇小説の正統を目ざした文献学者」

目次
前書き

甦ったヘロデ王
碑文
アラバスターの手
トプリー屋敷の競売
チューダー様式の煙突
クリスマスのゲーム
白い袋
四柱式ベッド
黒人の頭
トレガネット時禱書
霧の中の邂逅
聖書台
出品番号七十九
悪魔の筆跡

解説「怪奇小説の正統を目ざした文献学者」紀田順一郎

【著者紹介】
アラン・ノエル・ラティマ・マンビー : イギリスの作家・書誌学者・ライブラリアン。1913年ロンドン・ハムステッド生まれ。ケンブリッジ大学卒業後、大手古書店のバーナード・コーリッチ、サザビーズに勤務。1936年陸軍銃砲隊へ編入され、フランス戦線で捕虜となり、アイヒシュテット近郊の捕虜収容所へ収容され、そこで雑誌に怪奇小説を寄稿。戦後、1949年に好古的怪奇小説集『アラバスターの手』を発表。M・R・ジェイムズの衣鉢を継ぐ作家と目される。のちにケンブリッジ大学キングズ・カレッジ図書館フェロー、英国書誌学協会長などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • nuit@積読消化中

    【オール・ハロウズ・イヴ(All Hallow's Eve)Horror読書会’20】参加にて読みました。これぞ怪奇小説といった14篇の怪談集。どれもとても満足です。「碑文」「チューダー様式の煙突」「クリスマスのゲーム」「黒人の頭」「霧の中の邂逅」なんかは特に好き。話は怪談からは逸れますが「チューダー様式の煙突」のご主人ヴェンと執事ドーソンの微笑ましい関係はホント読んでいて楽しい。マンビーさんの怪談がもうこの他に読めないのは本当に残念。またいつか再読したい。

  • 吉田あや

    日本の古い怪談にも似た世界観を感じるマンビー古書怪談集。恐怖を恐怖として煽り立てるものではなく、稀覯本や古書店、修道院、魅惑的な舞台や小道具から立ち昇る残穢を書き留めたような短篇たちは、カーテンが思わぬタイミングでそっと肌に触れてきたような、知っているはずのその感触が不意に変質する静かな寒気に似て、静かに戦慄しながらも魅了されていく。怪異の発端となる事柄の不気味さ、碑文で辿る因縁とも怨念とも云える歴史の仄暗さの濃厚な湿度や粘度に惹きつけられ、マンビーの世界観に酔いしれた。(⇒)

  • HANA

    古書、聖書台、古い屋敷に隠された秘密。極めて端整な正当英国怪談がたっぷりと詰まった一冊。M・R・ジェイムズに言及がある事からもわかるように、彼の影響を強く受けている。彼の作品が楽しめるなら、本書も楽しめるはず。私はたっぷりと楽しめました。英国怪談らしく古物に纏わる話が多めなのも嬉しいところ。「トレガネット時禱書」や「出品番号七十九」等は古い書物に纏わる因縁という事で特に楽しめた。毛色が違うのは「甦ったヘロデ王」短いながらもサイコホラーの趣があるな。とあれこの時代にこういう怪談が読めるのは本当に嬉しいです。

  • ワッピー

    読み友さんの感想から。初読の作家さんですが、大家ジェイムズの流れを汲む英国怪奇小説の傑作揃い。古い屋敷や怪しげな古文書、曰くありげな骨董や秘められた歴史、山岳地帯に潜む恐怖を描きつつ、なぜかそこに一抹の爽やかさを感じられる希有な作風。ジェイムズの描写が百年も密閉された「淀んだ空間」とするなら、マンビーは古い題材を扱いつつも怪奇にオチをつけて「風を通している」印象です。サキやコリアをさらにダークにした皮肉な結末を持つ表題作と「霧の中の邂逅」は印象的。紀田順一郎氏の文献解説も興味深い。「悪魔の筆跡」の画像付!

  • 内島菫

    今まで読んだ中で最も好みのタイプのゴーストストーリーだったので、紀田順一郎が解説で「怪談としてはひねりが不足しているようだ」「いまだアマチュア臭の抜けきらないところがある」と述べている作品でも、雰囲気や道具立てがそれを補って余りあるように感じた。しかし、マンビーの怪奇小説が本書収録の十四作しかないというのはとても残念。すべての短篇に出てくる古書や文献、画家、蒐集家、作家等は実在するものがほとんどだが、

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