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完全版 沖縄戦 大戦略なき作戦指導の経緯と結末

齋藤達志

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784120059162
ISBN 10 : 4120059162
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2025
Japan

Content Description

沖縄戦の意義とは何か?戦史研究の専門家が、膨大な資料から最後の国土防衛戦を検証、60万県民を巻き込んだ決戦場の悲劇が明らかに。豊富な戦況図で読み解く

第1章 作戦準備
1 沖縄本島の概要
2 10号作戦下における作戦準備(昭和19年3月頃〜)
3 捷号作戦下における作戦準備(昭和19年7月頃〜)
4 米軍の沖縄進攻作戦(アイスバーグICEBERG″戦
5 捷1号作戦発動以降の作戦準備(昭和19年10月頃〜)
6 帝国陸海軍作戦計画大綱下の作戦準備(昭和20年1月頃〜)

第2章 航空特攻作戦
1 沖縄をめぐる航空情勢と特攻戦法
2 天号航空作戦のための航空戦力の増生
3 九州沖航空戦
4 米陸上航空部隊が沖縄に進出するまでの航空作戦
5 米陸上航空部隊が沖縄に進出以降の航空作戦
6 最後の戦い
7 航空戦における総合戦果

第3章 地上軍の血みどろの戦い
1 米軍の沖縄本島上陸
2 米第10軍の内陸部への攻撃前進と第32軍への攻勢要望
3 米第10軍の本格的攻撃と北正面への第32軍主力の転用
4 日米主力による真面目な戦い(4月22日〜5月初旬)
5 第32軍の攻勢(4月29日〜5月6日)
6 首里死守か撤退か―第32軍の状況判断(5月6日〜20日頃)
7 首里戦線の崩壊と南部への撤退(5月22日頃)
8 第32軍司令部津嘉山に開設(5月29日)
9 第32軍の新たな防御地域への撤退と米第10軍の状況判断(5月29日頃〜)
10 沖縄方面根拠地隊の最後(6月4日〜11日)
11 最後の戦い(6月5日頃〜)
12 戦い終わって

第4章 作戦第一主義と住民
1 沖縄県民と軍
2 戦没者とそこから見えるもの
3 一般疎開
4 学童疎開
5 島内避難
6 県民の防衛召集
7 学徒隊の戦い
8 義勇隊による戦闘協力
9 沖縄県警察部の活動概要
10 米軍上陸前における住民避難の実相
11 米軍上陸後における住民避難の実相

第5章 沖縄戦と終戦
1 沖縄決戦と本土決戦
2 帝国陸軍最後の攻勢
3 沖縄作戦の終焉
4 戦争終結へ
5 終戦を目的とした戦争指導へ

おわりに
1 沖縄戦の構図
2 沖縄戦の問題点
3 牛島将軍とバックナー将軍
4 国家が国民を守るとはどういうことか
5 沖縄戦の意義
6 今後の沖縄戦研究

出典を示す注

【著者紹介】
齋藤達志 : 1964年生まれ。現在、防衛研究所戦史研究センター史料室所員(2等陸佐(再任用)、認証アーキビスト)専門は近代日本軍事史。1987年防衛大学校卒業、2010年早稲田大学大学院社会科学研究科修了(学術修士)。陸上自衛隊第一線部隊、指揮幕僚課程、筑波大学研究生(史学)、幹部学校などで勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • CTC

    中央公論新社5月新刊。著者は防衛研究所戦史研究センター史料室所員の現役2等陸佐だ(64年生まれのため再任用ではある) 。戦後80年に際して、ちゃんとした本を読み、ちゃんと悼みたいと意図を持って地元書店店頭を物色。考えてみれば沖縄戦は長参謀長や八原高級参謀、或いは太田中将にフォーカスした読物か悲惨な断片話しか読んでいないのだ。現役だから…忖度抜きには書けまいが、ウソもないだろうという選書。623迄に読み終えられ、改めて南西に向けて頭を垂れるばかり。私にとっては心に残る一冊となる。

  • MUNEKAZ

    戦史叢書の要約といった趣きで、淡々とした記述が続く。著者の論点は明確で、中央の決戦志向と現地32軍の戦略持久のズレ、さらに沖縄決戦に最後まで拘る海軍と早々に諦めた陸軍の温度差など、一貫した作戦方針の欠如を指摘。また沖縄県民の存在について真剣に考慮せず、結果として多くの犠牲を生んだことを非難する。外地ではなく、多くの国民が暮らす国土で戦争を行うということがいかなることなのか。80年前の沖縄はその準備が全くできていなかったが、翻って現代の日本はどうなのか。切実に地に足をつけて考えなければならない問題である。

  • おやぶたんぐ

    続けて「沖縄戦」をもっぱら軍事的側面から分析検討した本書を読む。著者は陸上自衛隊の戦史教官などを経て、現在防衛研究所戦史研究センターに勤務しているとのこと。2冊の「沖縄戦」分析を併せみて、より立体的に捉えられれば、という目論見だった。もっとも、一冊目の「沖縄戦」では、自衛隊や防衛省による沖縄戦観は都合の悪い事実を看過した“殉国美談”である、と批判している。確かに、本書の記載からすると、参考にしている資料がそのような傾向を示していることは窺われる。しかし、本書自体は、現地軍が作戦第一主義で動く(以下コメ欄)

  • むしゃむしゃばくばく(本を食べる咀嚼音)

    沖縄戦に関する500頁以上にも及ぶ大著。そのため、初学の者が読むのはあまりおすすめしない。現に私は沖縄戦に関して全く知らなかったので、途中から斜め読みをしてしまった。それでも、幾つかの事柄について(素人故に)驚きもあった。もしこの本を買って積読する人がいれば、最後の「おわりに」だけを読むことをおすすめする。この章では著者の言いたいことと、本書のまとめのようになっているので、これだけでも読む価値はある。

  • 数之助

    防衛省勤務の専門家による詳細な沖縄戦の記録。当時の軍には、現地行政・住民避難担当責任者はいなかったという。国民を守らないで、何をしようとしていたのか…。そのあたりが詳しく分析されている。

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