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不平等を考える 政治理論入門 ちくま新書

齋藤純一 (政治学)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480069498
ISBN 10 : 4480069496
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

この二〇年あまり、多くの国で格差の拡大が進んだ。経済は停滞し、国家の再分配政策も機能していない。そうしたなか、所得の低下に苦しむ人々の不安や怒りが、政治を大きく動かし、社会の分断をさらに深めている。いま、この不平等の問題を克服するためにどう考えればいいのか。本書では、私たちが尊重すべき「平等な関係」とは何かを根底から問いなおし、そうした社会を可能にするための制度を構想する。カント、ロールズ、セン、ハーバーマスらの議論を糸口に、現代の最難問にいどむ、政治思想の新たな基本書。

目次 : 第1部 平等な関係(市民としての平等な地位/ 制度への不信/ 公共的価値/ 承認と連帯/ 連帯と社会統合)/ 第2部 社会保障と平等(社会的・経済的不平定への対応/ 社会的連帯とその理由/ 自律の保障/ 福祉国家の諸問題/ 社会保障の新たな構想/ 社会保障と政治経済)/ 第3部 デモクラシーと平等(デモクラシーにおける市民/ 民主的な正統化と理由の検討/ 熟議の制度/ マス・デモクラシーと熟議/ 政治参加と代表の諸形態)

【著者紹介】
齋藤純一 : 1958年生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程単位取得退学。横浜国立大学経済学部教授をへて、現在、早稲田大学政治経済学術院教授。専攻は政治理論・政治思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 1.3manen

    政府による補償は必ずしも持続可能な発展をもたらさない ― むしろ「ハコモノ」の維持費などが地域の発展を阻害するかもしれない ― という認識、負の遺産を将来世代にのこすことへの危惧、国家の政策に過度に依存し、それに振り回されてきたことへの反省などを通じて、市民は、負の財を引き受けることによって損なわれ、失われる利益や価値への認識を獲得してきた(041頁)。いいこと書いてある、現町長よ、熟読していただきたい。あなたは、無駄づかいしておるぞよ。

  • 樋口佳之

    長く積ん読状態から読み出し、多少読み進めた時に「ロールズ?」となり、改めて著者を見るとロールズの解説書を書かれている方なので、たとえ十全な読み解きにならなくても、触れ続ける事は無意味では無いとちょっと安心。/「財産所有のデモクラシー」自分の中ではコミュニズムと重なる部分あると思うのでしたが、AIによれば全く異なる考え方だそうで…。AIがコミュニズムを私有財産の否定と理解(?)しているからだと思うのですが、「財産所有のデモクラシー」まともに実行すると「神聖な所有権」に網をかけることになると思うのですが…。

  • ゆう。

    ロールズ、ハーバーマス、センの理論を糸口に、市民としての平等論とは何かを考察した内容です。僕は勉強不足のため、とても難しかったです。社会福祉についても、事後的な制度から事前的な制度へと変革することを提案し、自由権を保障することで、自らの生に対して自律的に生きることの重要性を指摘しています。このことは一つの平等論的思考だと思いますが、僕は自由権保障に留まらず社会権を保障していくことが平等論を考えるうえでは重要ではないかという思いも持ちました。

  • ヒデミン@もも

    結局、依存していてはいけないということ。

  • kotte

    私には極めて難しい本でした。なんとか読み切りましたが、理解しているかと言われると疑問です…少し時間を空けて再読したいです。

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