Books

情報社会の情念 クリエイティブの条件を問う Nhkブックス

黒瀬陽平

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784140912119
ISBN 10 : 4140912111
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2013
Japan

Content Description

「いまやクリエイターは不要」なのか?プラットフォームがコンテンツを自動生成する現代にあって、創造性はどこにやどるのか。
期待の俊英が震災以後のすべてのクリエイターに向けて問う、待望のデビュー作!


【著者紹介】
黒瀬陽平 : 1983年、高知生まれ。美術家、美術批評家。東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻博士後期課程在籍。『思想地図』公募論文でデビュー。美術からアニメ・オタクカルチャーまでを横断する鋭利な批評を展開する。また同時に「カオス*ラウンジ」キュレーターとして展覧会を組織し、アートシーンおよびネット上で大きな反響を呼ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • しゅん

    本書は情報過多の時代における創造の意義という切実なテーマに真摯に向き合っている。ソシャゲにみられる「運営の思想」は優れていればいるほど、偶然性を奪ってしまう。ではどうすればいいのか。本書が優れているのは、その問いの上で現れる寺山修司、ヴァールブルグ、岡本太郎、ハンターハンターといった固有名詞が、拡張現実、情念、キャラクターという概念の上で偶然の出会いを果たしているからだ。クリエイティブな実践を言葉の上で示すこと。とっちらかった議論の在り方は、少なくともこの本に関しては美点として捉えられるべき。

  • サイバーパンツ

    プラットフォームの「運営の思想」によって全てが必然性に還元されていく情報社会の球体を超える創造の試みとして、寺山修司の市街劇と岡本太郎の明日の神話を本当は見たくないものを両儀的に表現する「負の拡張現実」として読み解く。そしてその両儀性から、情念定型≒キャラクターのおばけを見出し、最終的には情念定型的な力を用いて無時間的なキャラクターのデータベースから外部のものを召喚してきたディケイド的な新しい日本美術史という著者なりの「悪い場所」論へのアンサーを様々なトピックを強引に繋ぐまとまりのなさでもって提示する。

  • ころこ

    1章では、運営の思想により駆動するプラットフォームの時代において、クリエイターが能力を発揮するとはどういったことか。2章では、全てを必然性に変換する情報社会の球体において、そこに偶然性を実装するとはどういうことか。3章では、運営の思想と創作の思想の交差点で創発する作家として、まず寺山修司の仕事を参照します。4章では、現在の拡張現実コンテンツに製作の思想が欠如していると批判し、寺山の負の拡張現実による両義性に可能性をみます。5章では、岡本太郎の「明日の神話」から両義性を読み取り、両義性から縄文的『情念定型』

  • ミズグ

    本書は現在も炎上真っ只中の著者が、震災を経て復興へ向けて歩き出すための復興論として本書を構え、自身の整理として書かれた様相は本書の締めにキャラクター論で締めるところに表出されているように思う。 震災後に「もう一つの現実」を描くため、キャラクターの力キャラクターのおばけの力をかりる、その必要性と魅力に私は賛同する。 プラットホームの創発、拡張現実とコンテンツの両義性など各論考の考察は深く面白い。

  • しゅん

    全体の議論はやはり生煮えで無理筋に思うし、例えば寺山修司の活動は「制作」と「運営」を別々にやっていたという論に留まっており、二つの思想を統合したとは必ずしも言えないだろう。ただ、「情念定型」と「キャラクターのおばけ」の繋がりは文化論に広く導入できるスケールを感じる。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items