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ISBN 10 : 4903426904
Content Description
第一次日本共産党は、ロシア革命のインパクトのもとコミンテルンの日本支部として成立した。にもかかわらず、その研究は、一国的枠組のうちに閉ざされてきた。新出のコミンテルン文書に依拠する本書は、第一次共産党の思想と運動を当該期の国際的連関のうちに開き、朝鮮人・中国人とも協同しつつ帝国日本の支配秩序に抗おうとした運動の起点と捉える視座を提示するとともに、その言論活動が非合法党の地下活動にとどまらない広汎な思想的影響力を持ったことを実証的に明らかにする。
目次 : 第1部 一九二〇年代前半の思想空間における第一次共産党(合法メディアと非合法党―『改造』と第一次共産党の関係を中心に/ 唯物史観の受容と第一次共産党の同時代認識―山川均を中心に/ 第一次共産党の君主制認識―綱領的文書に即して/ 第一次共産党・日本在留朝鮮人共産主義者と“東洋革命”の理念)/ 第2部 “帝国に抗する社会運動”としての第一次共産党(帝国秩序の動揺と第一次共産党の成立/ 第一次共産党の再組織とコミンテルンの介入の本格化/ 国内外の執行機関の軋轢と合法無産政党組織構想/ 合法無産政党組織計画の始動と非合法党の解党)/ “帝国に抗する社会運動”の射程
【著者紹介】
黒川伊織 : 1974年生まれ。京都工芸繊維大学工芸学部造形工学科卒。地方自治体職員を経て、神戸大学大学院総合人間科学研究科博士後期課程修了、博士(学術)。現在は、神戸大学国際文化学研究推進センター協力研究員、桃山学院大学兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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