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被差別部落認識の歴史 異化と同化の間 岩波現代文庫

黒川みどり

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784006004309
ISBN 10 : 4006004303
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

差別をする側、差別を受ける側の双方は部落差別問題をどのように認識してきたのか―明治維新後一八七一年の「解放令」発布から現代にいたるまで、人々の意識の中で部落差別が作りだされてゆく歴史を描き出し、被差別部落研究に大きな影響を与えた名著、待望の文庫化。原著刊行後の動向を分析した補章を加える。

目次 : 第1章 「文明開化」と伝統的秩序意識との対抗/ 第2章 「特殊化」の標識の成立/ 第3章 「特殊化」と「同化」の併存/ 第4章 「異化」と「同化」の交錯/ 第5章 「国民一体」論と「人種主義」の相克/ 第6章 戦後民主主義下における国民的「同化」の希求/ 補章 部落問題の“いま”―その後の二〇年

【著者紹介】
黒川みどり : 早稲田大学第一文学部日本史学専攻卒業。博士(文学)。現在、静岡大学教授。日本近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 田中峰和

    本書では明治維新後1871年の「解放令」発布から現代にいたるまで、人々の意識の中で部落差別が作りだされてゆく歴史を描き出される。中世から近世のころから、すでに穢多・非人問題は存在したが、維新後の近代化改革の一つとして賤民制度を廃止し、平民に編入したのは税収拡大の要素が大きかった。そして帝国主義の進行とともに彼らを朝鮮半島からの捕虜として民族的な蔑視の対象とする者もいた。近親婚による遺伝的劣化をあげる説もあったが、皇室や農村でも近親婚は習慣化していたのに部落民だけ差別の対象にするのはおかしい。

  • 犬猫うさぎ

    そこに見られるのは天皇の恩恵による平等との認識であり、個人の尊厳を冒したとの認識は希薄である。それは天皇に連なる臣民平等の秩序を侵したということの罪悪感でしかない。(…)「人類平等の大義」もまた、個人の人権としてはとらえられず、“平等という秩序”としてしか理解されなかったために、容易に臣民的平等論と結合していった(199頁)

  • えいひれ

    追読の要

  • isbm

    ★★★

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