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本当に残酷な中国史 大著「資治通鑑」を読み解く 角川ssc新書

麻生川静男

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784047316430
ISBN 10 : 4047316431
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2014
Japan

Content Description

紀元前500年から1500年間の中国の歴史を描いた『資治通鑑』は、1万ページ、全294巻にも及ぶ空前絶後の大作である。長い歴史の中、幾度も繰り返される激しい権力闘争と粛清、そして桁はずれの蓄財など、社会の負の側面は、現代中国にそのまま共通する。また、虐殺や食人など戦慄すべき悪行の数々…。その一方、命を捨てて義を貫く「スーパー善人」も数多く登場する。この大著には、中国人の倫理観や歴史観に影響を与えてきた事実が詰まっているのだ。私たち日本人の多くが持つ疑問、「孔子孟子の時代の道徳が、なぜ現代中国からは感じられないのか?」についても、その答えが見えてくる。歴史から現代を学ぶ画期的な一冊。

目次 : 序章 資治通鑑とはどういう本か?(幻の書『資治通鑑』/ 何が書いてあるのか? ほか)/ 第1章 残酷を極める中国人(桑原隲蔵が資治通鑑の記述のどこに興味をもったか?/ 中国人の食人の風習 ほか)/ 第2章 中国人のド派手な贅沢・桁はずれの蓄財(過去から綿々と続く豪奢の伝統/ 平和になって30年たつと贅沢モードに ほか)/ 第3章 陰険な中国人の策略(ナイーブな日本人/ 互いの妬みや怨みを利用する ほか)

【著者紹介】
麻生川静男 : 1955年、大阪府生まれ。リベラルアーツ研究家、博士(工学)。京都大学工学部卒業、同大学大学院工学研究科修了、徳島大学工学研究科後期博士課程修了。京都大学大学院在学中、ドイツ・ミュンヘン工科大学に短期留学。1980年、住友重機械工業入社後、アメリカ・カーネギーメロン大学工学研究科に留学。帰国後、システム開発、ソフトウェア開発事業などに従事。2000年に独立し、ITベンチャーの顧問などを歴任。その後、カーネギーメロン大学日本校プログラムディレクター、京都大学産官学連携本部・准教授を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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中国の歴史書でもかなりの大著となる資治通...

投稿日:2021/07/25 (日)

中国の歴史書でもかなりの大著となる資治通鑑の、本当に面白いところだけを抜き出したダイジェスト。残虐さ・贅沢・策略の参照に絞り「善悪のレンジが広い」中国人の行動と思想を知ることができる。途中で日本・ローマや現代北朝鮮などの比較もあり、分かりやすくする工夫はある。時代や場所がコロコロ変わるけれども、類話をある程度同じ個所に集めているのでさほど散漫さも感じなかったのでよい。訳文だけでなく、白文もちゃんと記載されており、あんちょこ本ではあるがけして手抜きではないと感じる。

ニグンノテイオー さん | 沖縄県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • KAZOO

    資治通鑑についての入門書です。膨大な史書で日本ではまだ完訳されていません。お気に入りさんのコメントで知ったのですが今完訳中の人がいるようです。この本は新書でその中の一部分や中国や日本でどのような読まれ方をしてきたのか、あるいはこの本の題名にもなっているように興味のありそうなところを紹介しています。毛沢東はこれを17回読んでいたというのですが、やはり策略家なのだということがわかります。これから全文を読もうという人にとってはいいのでしょう。

  • GAKU

    1万ページ、全294巻にも及ぶ空前絶後の大作、紀元前500年から1500年間の中国の歴史を描いた『資治通鑑』を超々要約した1冊。第1章・残酷を極める中国人、第2章・中国人のド派手な贅沢・桁外れの蓄財、第3章・陰険な中国人の策略の3部構成。裏切り、密告、拷問、虐殺、人喰い、散財、贅沢、美食など驚嘆すべき中国の歴史の数々。これが全て事実ならば、やはり中国という国は良くも悪くも凄い国だ。中国の歴史に関して全く素人同然の私には面白かった。特に人喰いと虐殺の酷さには驚きました。

  • にいたけ

    中国史を編纂した「資治通鑑」を要約したものと言えば良いのか、残酷なところや贅沢なところを抽出した本と言えば良いのか🤔何しろ元本は1万ページ300巻近くあるのだ。中国人の残虐なところを集めている。盛りすぎというなかれ、城の住人を皆殺しにしてしまうことを「洗城」と言葉が残っている。こういう事が日常的だったと思うだけで嫌な気持ちになる。失脚すれば親族共々抹殺される。信じられるのは親族だけ。四書五経はこの乱世のカウンターカルチャーなのかもしれない。根付かんかったけど😅

  • hit4papa

    一万ページにも及ぶ未訳の大著「資治通鑑」を読み解き中国の本質に迫ろうとする著書。「資治通鑑」は、11世紀に司馬光によって著された紀元前500年から紀元後1000年までの約1500年に渡る歴史書です。登場人物は5万人にものぼります。序文で彼の国や日本でどのように読まれたかが概説されており興味深いですね。著書はIT駆使して読み解いたとのこと。専門家ではなくとも、こういうアプローチがあるのかと感心しました。本書で彼の国を貶めるのが目的ではないとの前置きですが、善悪の振れ幅の大きな国民性の悪の方に目がいきます。

  • もりやまたけよし

    資治通鑑のダイジェストではないけど、いくつかの視点を設けて、それに絞って解説してくれている。人物名、場所名、王朝名だけでもかなり大変だ。これぐらいの圧縮版が一番いい。

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